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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和60(あ)1198

事件名

 強盗殺人未遂、恐喝未遂、殺人未遂、銃砲刀剣類所持等取締法違反、火薬類取締法違反

裁判年月日

 昭和61年11月18日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第40巻7号523頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和60年8月29日

判示事項

 いわゆる一項強盗による強盗殺人未遂罪ではなく窃盗罪又は詐欺罪といわゆる二項強盗による強盗殺人未遂罪との包括一罪になるとされた事例

裁判要旨

 甲と乙が、当初は丙を殺害してその所持する覚せい剤を強取することを計画したが、その後計画を変更し、共謀の上、まず甲において、覚せい剤取引の斡旋にかこつけて丙をホテルの一室に呼び出し、別室に買主が待機しているかのように装つて、覚せい剤の売買の話をまとめるためには現物を買主に見せる必要がある旨申し向けて丙から覚せい剤を受け取り、これを持つて同ホテルから逃走した後、間もなく、乙が丙のいる部屋に赴き丙を拳銃で狙撃したが殺害の目的を遂げなかつたという本件事案(判文参照)においては、いわゆる一項強盗による強盗殺人未遂罪は成立しないが、窃盗罪又は詐欺罪といわゆる二項強盗による強盗殺人未遂罪との包括一罪が成立する。

参照法条

 刑法45条,刑法235条,刑法236条,刑法238条,刑法240条,刑法243条,刑法246条1項

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