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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和41(行ツ)34

事件名

 道路廃止無効確認請求

裁判年月日

 昭和47年7月25日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第26巻6号1236頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和38(ネ)1163

原審裁判年月日

 昭和41年2月21日

判示事項

 一、敷地の所有者の承諾を欠く道路位置廃止処分が無効でないとされた事例
二、行政処分の瑕疵が治癒されたものと認められた事例

裁判要旨

 一、建築基準法四二条一項五号により位置の指定を受けた道路の廃止処分につき、敷地の所有者の承諾がなかつたとしても、右所有者において道路が従前よりは狭くなる程度のことを承知のうえで廃止申請書添付の図面に押印したという判示の事情があるときは、その承諾の欠缺が申請関係書類上明白であるのにこれを看過してされたというような特別の場合を除き、右廃止処分を当然無効とすることはできない。
二、道路位置廃止処分が、これにより一部土地が袋地となる点において建築基準法(昭和三四年法律第一五六号による改正前のもの)四三条一項違反の結果を生ずることを看過してされた場合においても、その後の事情の変更によりその違反状態が解消するに至つたときは、右処分の瑕疵は治癒されたものと解すべきである。

参照法条

 建築基準法42条1項,建築基準法43条1項(昭和34年法律第156号による改正前のもの),建築基準法45条,東京都建築基準法施行細則(昭和25年東京都規則第194号)8条(昭和36年東京都規則第26号による改正前のもの)

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