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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和45(オ)528

事件名

 損害賠償請求

裁判年月日

 昭和48年2月16日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第27巻1号132頁

原審裁判所名

 仙台高等裁判所  秋田支部

原審事件番号

 昭和42(ネ)79

原審裁判年月日

 昭和45年2月16日

判示事項

 一、商法六九〇条と民法七一五条との関係
二、船員が職務を行なうにあたり他人に加えた損害にあたるとされた事例

裁判要旨

 一、商法六九〇条は、民法七一五条に対する特則として、船長その他の船員がその職務を行なうにあたり故意または過失により他人に加えた損害については、船舶所有者において、当該船員の選任・監督に関する過失の有無にかかわらず、その賠償の責に任ずべき旨を定めたものと解すべきである。
二、漁船の船長兼漁撈長が、海上で右漁船によつて操業中、紛失した漁網の補充の用にあてて操業を継続するため、付近で操業中の他の漁船の漁網を窃取した場合、これによつて右漁網の所有者の被つた損害は、船員が職務を行なうにあたり他人に加えた損害にあたる。

参照法条

 商法690条,民法715条,船舶法35条

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