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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和57(オ)272

事件名

 運送代金

裁判年月日

 昭和61年4月11日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 その他

判例集等巻・号・頁

 民集 第40巻3号558頁

原審裁判所名

 名古屋高等裁判所

原審事件番号

 昭和56(ネ)142

原審裁判年月日

 昭和56年12月22日

判示事項

 一 上告審における被告の破産と破産債権確定訴訟への訴えの変更
二 指名債権が二重に譲渡された場合に対抗要件を後れて具備した譲受人に対してされた弁済と民法四七八条の適用
三 二重に譲渡された指名債権の債務者が対抗要件を後れて具備した譲受人に対してした弁済について過失がないというための要件

裁判要旨

 一 給付訴訟の上告審係属中に被告が破産宣告を受け破産管財人が訴訟手続を受継した場合には、原告は、上告審において、右給付の訴えを破産債権確定の訴えに変更することができる。
二 指名債権が二重に譲渡された場合に、民法四六七条二項所定の対抗要件を後れて具備した譲受人に対してされた弁済についても、同法四七八条の適用がある。
三 二重に譲渡された指名債権の債務者が民法四六七条二項所定の対抗要件を後れて具備した譲受人を真の債権者であると信じてした弁済について過失がないというためには、対抗要件を先に具備した譲受人の債権譲受又は対抗要件に瑕疵があるためその効力を生じないと誤信してもやむを得ない事情があるなど対抗要件を後れて具備した譲受人を真の債権者であると信ずるにつき相当な理由があることを要する。

参照法条

 民訴法232条,破産法244条1項,破産法246条1項,民法467条,民法478条

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