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最高裁判所判例集

事件番号

 平成10(行ツ)159

事件名

 六価クロム汚染土壌処理工事差止請求事件

裁判年月日

 平成13年12月13日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第55巻7号1500頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成8(行コ)114

原審裁判年月日

 平成10年2月18日

判示事項

 1 地方自治法242条の2第1項4号に基づく訴えとこれにより代位行使されている請求権の行使を怠る事実の違法確認を求める同項3号に基づく訴えとが併合提起されている場合における後者の訴えの適法性
2 地方自治法242条の2第1項3号に基づく訴えが怠る事実の不存在により不適法であるとはいえないとされた事例

裁判要旨

 1 地方自治法242条の2第1項3号に基づく訴えは,これと併合提起されている同項4号に基づく訴えにより代位行使されている請求権の行使を怠る事実の違法確認を求めるものであっても,不適法になるものではない。
2 第三者が地方公共団体の所有する土地に埋設された鉱さい処理施設を所有して土地を権原なく占有しているにもかかわらず,その収去請求をしないことが財産の管理を怠る事実に当たるとして,地方自治法242条の2第1項3号に基づく訴えが提起されている場合において,現に当該土地に処理施設が存在しており,地方公共団体の長がその収去請求をしていないという事実関係の下では,第三者が当該処理施設を所有して当該土地を占有しているか否かにかかわりなく,当該訴えが怠る事実の不存在により不適法であるとはいえない。

参照法条

 地方自治法242条の2第1項3号,地方自治法242条の2第1項4号

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