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最高裁判所判例集

事件番号

 平成17(受)1344

事件名

 不当利得返還請求事件

裁判年月日

 平成18年1月23日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第60巻1号228頁

原審裁判所名

 高松高等裁判所

原審事件番号

 平成16(ネ)367

原審裁判年月日

 平成17年4月21日

判示事項

 1 破産者が破産手続中に自由財産の中から破産債権に対して任意の弁済をすることの可否
2 地方公務員共済組合の組合員の破産手続中に自由財産である退職手当の中から組合の破産債権に対して地方公務員等共済組合法115条2項所定の方法によりされた弁済が組合員による任意の弁済であるというための要件

裁判要旨

 1 破産者は,破産手続中に自由財産の中から破産債権に対して任意の弁済をすることを妨げられない。
2 地方公務員共済組合の組合員の破産手続中にその自由財産である退職手当の中から地方公務員等共済組合法115条2項所定の方法により組合員の組合に対する貸付金債務についてされた弁済が,組合員による任意の弁済であるというためには,組合員が,破産宣告後に,自由財産から破産債権に対する弁済を強制されるものではないことを認識しながら,その自由な判断により,上記方法をもって上記貸付金債務を弁済したものということができることが必要である。

参照法条

 (1,2につき)旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)6条,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)16条,破産法34条,破産法100条  (2につき) 地方公務員等共済組合法115条2項

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