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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和28(あ)1171

事件名

 競売入札妨害

裁判年月日

 昭和28年12月10日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第7巻12号2418頁

原審裁判所名

 広島高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和27年12月26日

判示事項

 一 刑法第九六条ノ三第二項のいわゆる談合罪の成立要件
二 刑法第九六条ノ三第二項の「公正ナル価格」の意義

裁判要旨

 一 刑法第九六条の三第二項所定の談合罪が成立するためには、公の競売または入札において「公正ナル価格ヲ害シ又ハ不正ノ利益ヲ得ル目的」で競争者が互に通謀して或る特定の者をして契約者たらしめるため、他の者は一定の価格以下または以上に入札しないことを協定するだけで足るのであり、それ以上その協定に従つて行動したことを必要とするものではない。
二 刑法第九六条ノ三第二項にいわゆる「公正ナル価格」とは、入札なる観念を離れて客観的に測定さるべき公正価格をいうのではなくて、当該入札において、公正な自由競争によつて形成されたであろう落札価格をいうのである。

参照法条

 刑法96条ノ3

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