裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成8(オ)220
- 事件名
損害賠償
- 裁判年月日
平成9年5月27日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
民集 第51巻5号2024頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
平成7(ネ)1299
- 原審裁判年月日
平成7年10月19日
- 判示事項
一 新聞記事による名誉殿損によって損害の発生する時期
二 名誉殿損による損害が生じた後に被害者が有罪判決を受けたことと名誉殿損による損害賠償請求権の消長
三 名誉殿損による損害について慰謝料の額を算定するに当たり損害が生じた後に被害者が有罪判決を受けたことをしんしゃくすることの可否
- 裁判要旨
一 新聞記事による名誉段損にあっては、これを掲載した新聞が発行され、読者がこれを閲読し得る状態になった時点で、右記事により事実を摘示された人が当該記事の掲載を知ったかどうかにかかわらず、損害が発生する。
二 名誉殿損による損害が生じた後に被害者が有罪判決を受けたことは、これにより損害が消滅したものとして既に生じている名誉殿損による損害賠償請求権を消滅させるものではない。
三 名誉殿損による損害についての慰謝料の額は、損害が生じた後に被害者が有罪判決を受けたことをしんしゃくして算定することができる。
- 参照法条
民法709条,民法710条
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