裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和38(オ)843
- 事件名
損害賠償請求事件
- 裁判年月日
昭和43年6月27日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
民集 第22巻6号1339頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
昭和36(ネ)2010
- 原審裁判年月日
昭和38年4月24日
- 判示事項
一、偽造の登記済証に基づく登記申請を受理するについて登記官吏に過失があるとされた事例
二、登記官吏の過失によつて無効な所有権移転登記が経由された場合に右過失と右登記を信頼して該不動産を買い受けた者が被つた損害との間に相当因果関係があるとされた事例
- 裁判要旨
一、登記申請書に添付されていた登記済証が偽造であつて、その作成日として記載されている日当時官制上存在しなかつた登記所名が記載され、同庁印が押捺されているにもかかわらず、登記官吏がこれを看過してその申請にかかる所有権移転登記手続をした場合には、右登記官吏に、登記申請書類を調査すべき義務を怠つた過失があるというべきである。
二、登記官吏の右過失によつて、無効な所有権移転登記が経由された場合には、右過失と右登記を信頼して該不動産を買い受けた者がその所有権を取得できなかつたために被つた損害との間には、相当因果関係があるというべきである。
- 参照法条
国家賠償法1条1項,不動産登記法施行細則47条,民法709条,民法416条
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