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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和45(オ)52

事件名

 売掛代金請求

裁判年月日

 昭和45年6月11日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第24巻6号516頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和44(ネ)586

原審裁判年月日

 昭和44年10月15日

判示事項

 釈明の内容が別個の請求原因にわたる場合と裁判所の釈明権能

裁判要旨

 請求原因として主張された事実関係とこれに基づく法律構成とがそれ自体正当ではあるが、証拠資料により認定される事実関係との間にくいちがいがあつてその申立を認容することができないと判断される場合においても、その訴訟の経過や訴訟資料、証拠資料からみて、別個の法律構成に基づく事実関係が主張されるならば原告の申立を認容することができ、当事者間における紛争の根本的解決が期待できるにかかわらず、原告においてその主張をせず、かつ、主張しないことが明らかに原告の誤解または不注意に基づくものと認められるようなときは、事実審裁判所は、その釈明の内容が別個の請求原因にわたる結果となる場合でも、その権能として、原告に対しその主張の趣旨とするところを釈明し、場合によつては発問の形式によつて具体的な法律構成を示唆して真意を確かめることも許されるものと解すべきである。

参照法条

 民訴法127条

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