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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和56(行ツ)144

事件名

 売却処分無効確認等

裁判年月日

 昭和62年5月19日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 民集 第41巻4号687頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和55(行コ)37

原審裁判年月日

 昭和56年5月20日

判示事項

 一 普通地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して締結した契約の効力

二 普通地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して締結した契約の履行行為と地方自治法二四二条の二第一項一号に基づく差止請求の可否

裁判要旨

 一 普通地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して締結した契約は、地方自治法施行令一六七条の二第一項の掲げる事由のいずれにも当たらないことが何人の目にも明らかである場合や契約の相手方において随意契約の方法によることが許されないことを知り又は知り得べかりし場合など当該契約を無効としなければ随意契約の締結に制限を加える法令の趣旨を没却する結果となる特段の事情が認められる場合に限り、私法上無効となる。

二 普通地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して締結した契約が無効といえない場合には、地方自治法二四二条の二第一項一号に基づいて右契約の履行行為の差止めを請求することはできない。

参照法条

 地方自治法2条16項,地方自治法234条1項,地方自治法234条2項,地方自治法242条の2第1項1号,地方自治法施行令167条の2第1項

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