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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和26(あ)2650

事件名

 窃盜

裁判年月日

 昭和27年3月27日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第6巻3号520頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和26年4月10日

判示事項

 一 逮捕後被疑者に弁解の機会を与えるに際していわゆる黙秘権の告知が必要か
二 被疑者の弁解録取書は証拠能力を有するか

裁判要旨

 一 刑訴二〇三条に基く司法警察員の被疑者に対する弁解録取書、又は同二〇四条若しくは同二〇五条に基く検察官の被疑者に対する弁解録取書は、専ら被疑者を留置する必要あるか否かを調査するための弁解録取書であつて、同一九八条所定の被疑者の取調調書ではないから、訴訟法上その弁解の機会を与えるには犯罪事実の要旨を告げるだけで充分であつて、同一九八条二項所定のように被疑者に対し、あらかじめ、供述を拒むことができる旨を告げなければならないことは要請されていない。
二 弁解録取書であつても、被告人の供述を録取した書面と認められ且つ刑訴三二二条の要件を具備するか又は同三二六条の同意がありさえすれば証拠とすることができること論を俟たない。

参照法条

 刑訴法203条,刑訴法204条,刑訴法205条,刑訴法198条1項2項,刑訴法322条,刑訴法326条

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