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最高裁判所判例集

事件番号

 平成2(行ツ)45

事件名

 労災保険不支給処分取消

裁判年月日

 平成5年2月16日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第47巻2号473頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和61(行コ)18

原審裁判年月日

 平成元年10月19日

判示事項

 一 労働者災害補償保険法施行前に従事した業務に起因して同法施行後に生じた疾病と同法一二条の八に基づく保険給付
二 労働者災害補償保険法に基づく保険給付の不支給決定を疾病の業務起因性の有無についての認定・判断を留保した上で取り消すことができる場合

裁判要旨

 一 労働者災害補償保険法施行後に生じた疾病は、同法施行前の業務に起因するものであっても、同法一二条の八所定の保険給付の対象となる。
二 被災者の疾病が労働者災害補償保険法に基づく保険給付の対象となり得ないとの理由で、その業務起因性の有無について判断することなくされた右給付の不支給決定の取消訴訟において、当該疾病が右給付の対象となり得るものと解すべき場合には、右業務起因性の有無についての認定、判断を留保した上、右決定を取り消すことができる。

参照法条

 労働者災害補償保険法3条,労働者災害補償保険法7条1項1号,労働者災害補償保険法12条の8第1項,労働者災害補償保険法12条の8第2項,労働者災害補償保険法附則57条2項,労働基準法附則129条,行政事件訴訟法3条1項,行政事件訴訟法33条1項,行政事件訴訟法33条2項

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