裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和48(オ)118
- 事件名
損害賠償請求
- 裁判年月日
昭和52年3月11日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
民集 第31巻2号171頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
昭和44(ネ)2539
- 原審裁判年月日
昭和47年9月28日
- 判示事項
一、土地の賃借人が地上に所有する建物の抵当権を設定しその登記を経たのち第三者が賃貸人の承諾を得て土地賃借権のみを譲り受けた場合と抵当権実行後の右土地賃借権の帰すう
二、土地の賃貸人が抵当権の実行による地上建物の競落人の土地賃借権取得を承諾したことにより右抵当権の設定登記後に賃貸人の承諾を得て土地の賃借権のみを譲り受けた者が賃借人としての地位を失つた場合と賃貸人の責に帰すべき事由の有無
- 裁判要旨
一、土地の賃借人が地上に所有する建物に抵当権を設定しその登記を経たのちに賃貸人の承諾を得て賃借人から土地の賃借権のみを譲り受けた者は、抵当権の実行により競落人が建物の所有権とともに土地の賃借権を取得したときに競落人との関係において賃借権を失い、競落人が右賃借権の取得につき賃貸人の承諾を得たときに賃貸人との関係においても賃借人の地位を失う。
二、土地の賃貸人が抵当権の実行による地上建物の競落人の土地賃借権取得を承諾したことにより、右抵当権の設定登記後に賃貸人の承諾を得て土地の賃借権のみを譲り受けた者が賃借人としての地位を失つても、これをもつて賃貸人の責に帰すべき事由によるものとすることはできない。
- 参照法条
民法87条2項,民法370条,民法415条,民法601条,民法612条1項
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