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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和58(オ)300

事件名

 所得税返還請求事件

裁判年月日

 平成元年2月7日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 集民 第156号87頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和55(ネ)842

原審裁判年月日

 昭和57年12月6日

判示事項

 一 所得税法(昭和四七年法律第三一号による改正前のもの)中の給与所得に係る課税関係規定が給与所得者の「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害するという主張が失当であるとされた事例
二 国税通則法及び所得税法(昭和四七年法律第三一号による改正前のもの)に定める給与所得に係る源泉徴収制度と憲法一四条一項

裁判要旨

 一 所得税法(昭和四七年法律第三一号による改正前のもの)中の給与所得に係る課税関係規定につき、その課税最低限がいわゆる総評理論生計費を下まわることを根拠に給与所得者の「健康で文化的な最低限度の生活」を侵害するという主張は、立法府の裁量の逸脱・濫用と見ざるをえないゆえんを具体的に主張しているものではなく、失当である。
二 国税通則法及び所得税法(昭和四七年法律第三一号による改正前のもの)に定める給与所得に係る源泉徴収制度は、憲法一四条一項に違反しない。

参照法条

 所得税法(昭和47年法律第31号による改正前のもの)2編2章,所得税法(昭和47年法律第31号による改正前のもの)4編2章,憲法14条1項,憲法25条,国税通則法15条,国税通則法36条

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