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最高裁判所判例集

事件番号

 平成16(受)1847

事件名

 損害賠償請求事件

裁判年月日

 平成17年9月16日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第217号1007頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成15(ネ)1961

原審裁判年月日

 平成16年7月14日

判示事項

 売主から委託を受けてマンションの専有部分の販売に関する一切の事務を行っていた宅地建物取引業者に専有部分内に設置された防火戸の操作方法等につき買主に対して説明すべき信義則上の義務があるとされた事例

裁判要旨

 防火設備の一つとして重要な役割を果たし得る防火戸が室内に設置されたマンションの専有部分の販売に際し,防火戸の電源スイッチが一見してそれとは分かりにくい場所に設置され,それが切られた状態で専有部分の引渡しがされた場合において,宅地建物取引業者が,購入希望者に対する勧誘,説明等から引渡しに至るまで販売に関する一切の事務について売主から委託を受け,売主と一体となって同事務を行っていたこと,買主は,上記業者を信頼して売買契約を締結し,上記業者から専有部分の引渡しを受けたことなど判示の事情においては,上記業者には,買主に対し,防火戸の電源スイッチの位置,操作方法等について説明すべき信義則上の義務がある。

参照法条

 民法1条2項,民法555条,民法643条,民法709条

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