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最高裁判所判例集

事件番号

 平成6(行ツ)200

事件名

 遺族補償給付等不支給処分取消

裁判年月日

 平成9年4月25日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄自判

判例集等巻・号・頁

 集民 第183号293頁

原審裁判所名

 仙台高等裁判所  秋田支部

原審事件番号

 平成3(行コ)1

原審裁判年月日

 平成6年6月27日

判示事項

 業務に従事中に付近に重量物が落下して顔面を負傷するという事故に遭った日の二日後に非外傷性の脳血管疾患を発症した配電工の死亡が労働者災害補償保険法にいう業務上の死亡に当たるとされた事例

裁判要旨

 配電工が、業務に従事中に、クレーンのワイヤーが切れ、ワイヤー、フック、電柱等の重量物が地上約三メートルの高さから付近に落下し、顔面に軽度の負傷をするという事故に遭った日の二日後に、非外傷性の脳血管疾患を発症し、その翌日に死亡した場合において、右配電工は、右発症の基礎となり得る素因又は疾患を有していたことは否定し難いが、死亡当時三九歳で、健康状態に格別異常はないとみられていたところ、右事故後頭痛や食欲不振の自覚症状がありながら、厳冬期に、地上約一〇メートルの電柱上で電気供給工事等の作業に従事していたなど判示の事実関係の下においては、右配電工の死亡は、労働者災害補償保険法にいう業務上の死亡に当たる。

参照法条

 労働者災害補償保険法7条1項1号,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第l項,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第2項,労働基準法79条,労働基準法80条

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