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事件番号
 平成21(行ヒ)348
事件名
 審決取消請求事件
裁判年月日
 平成22年12月17日
法廷名
 最高裁判所第二小法廷
裁判種別
 判決
結果
 棄却
判例集等巻・号・頁
 民集 第64巻8号2067頁
原審裁判所名
 東京高等裁判所
原審事件番号
 平成19(行ケ)13
原審裁判年月日
 平成21年5月29日
判示事項
 自ら設置した加入者光ファイバ設備を用いて戸建て住宅向けの通信サービスを加入者に提供している第一種電気通信事業者が,他の電気通信事業者に対して上記設備を接続させて利用させる法令上の義務を負っていた場合において,自ら提供する上記サービスの加入者から利用の対価として徴収するユーザー料金の届出に当たっては,光ファイバ1芯を複数の加入者で共用する安価な方式を用いることを前提としながら,実際の加入者への上記サービスの提供に際しては光ファイバ1芯を1人の加入者で専用する高価な方式を用いる一方で,その方式による上記設備への接続の対価として他の電気通信事業者から取得すべき接続料金については自らのユーザー料金を上回る金額の認可を受けてこれを提示し,自らのユーザー料金が当該接続料金を下回るようになるものとした行為が,独禁法2条5項にいう「他の事業者の事業活動を排除」する行為に該当するとされた事例
裁判要旨
 自ら設置した加入者光ファイバ設備を用いて戸建て住宅向けの通信サービスを加入者に提供している第一種電気通信事業者が,他の電気通信事業者に対して上記設備を接続させて利用させる法令上の義務を負っていた場合において,自ら提供する上記サービスの加入者から利用の対価として徴収するユーザー料金の届出に当たっては,光ファイバ1芯を複数の加入者で共用する安価な方式を用いることを前提としながら,実際の加入者への上記サービスの提供に際しては光ファイバ1芯を1人の加入者で専用する高価な方式を用いる一方で,その方式による上記設備への接続の対価として他の電気通信事業者から取得すべき接続料金については自らのユーザー料金を上回る金額の認可を受けてこれを提示し,自らのユーザー料金が当該接続料金を下回るようになるものとした行為は,次の(1)〜(5)など判示の事情の下においては,独禁法2条5項にいう「他の事業者の事業活動を排除」する行為に該当する。
(1) 当時東日本地区において既存の加入者光ファイバ設備に接続して上記サービスを提供しようとする電気通信事業者にとって,その接続対象は,上記第一種電気通信事業者に事実上限られていた。
(2) 上記サービスは,主として事業の規模によって効率が高まり,かつ,加入者との間でいったん契約を締結すれば競業者への契約変更が生じ難いという特性を有していた。
(3) 上記第一種電気通信事業者は,自らの加入者への上記サービスの提供において安価な方式を用いることを前提としてその接続料金の認可を受けることなどにより,上記第一種電気通信事業者のユーザー料金が接続料金を下回るという逆ざやの発生を防止するために行われていた行政指導を始めとする種々の行政的規制を実質的に免れていた。
(4) 上記第一種電気通信事業者は,上記サービスの市場において他の電気通信事業者よりも先行していた上,その設置した加入者光ファイバ設備を自ら使用するとともに,未使用の光ファイバの所在等に関する情報も事実上独占していた。
(5) 上記サービスの市場が当時急速に拡大しつつある中で,上記第一種電気通信事業者の当該行為の継続期間は1年10か月にわたった。

※加入者光ファイバ設備:収容局から加入者宅に設置される回線終端装置までを結ぶ光ファイバ並びにこれらと一体として使用される伝送装置及び加入者主配線盤の総称
参照法条
 (独禁法)私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律2条5項,電気通信事業法(平成15年法律第125号による改正前のもの)38条,電気通信事業法32条
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