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事件番号
 平成23(行ツ)242等
事件名
 停職処分取消等請求事件
裁判年月日
 平成24年1月16日
法廷名
 最高裁判所第一小法廷
裁判種別
 判決
結果
 その他
判例集等巻・号・頁
 集民 第239号1頁
原審裁判所名
 東京高等裁判所
原審事件番号
 平成21(行コ)151
原審裁判年月日
 平成23年3月25日
判示事項
 1 公立養護学校の教員が同校の記念式典において国歌斉唱の際に国旗に向かって起立して斉唱することを命ずる旨の校長の職務命令に従わなかったことを理由とする停職処分が,裁量権の範囲を超えるものとして違法であるとされた事例
2 公立中学校の教員が卒業式において国歌斉唱の際に国旗に向かって起立して斉唱することを命ずる旨の校長の職務命令に従わなかったことを理由とする停職処分が,裁量権の範囲を超え又はこれを濫用するものとして違法であるとはいえないとされた事例
裁判要旨
 1 公立養護学校の教員が,同校の記念式典において国歌斉唱の際に国旗に向かって起立して斉唱することを命ずる旨の校長の職務命令に従わず起立しなかったことを理由に,教育委員会から,過去の懲戒処分の対象と同様の非違行為を再び行った場合には処分を加重するという方針の下に停職処分を受けた場合において,上記職務命令が生徒等への配慮を含め教育上の行事にふさわしい秩序の確保とともに式典の円滑な進行を図るものであり,上記不起立が当該式典における教員による職務命令違反として式典の秩序や雰囲気を一定程度損なう作用をもたらし式典に参列する生徒への影響も伴うものであったとしても,次の(1)〜(3)など判示の事情の下では,上記停職処分は,停職期間の長短にかかわらず,裁量権の範囲を超えるものとして違法である。
 (1) 上記不起立は,当該教員の歴史観ないし世界観等に起因するもので,積極的な妨害等の作為ではなく,物理的に式次第の遂行を妨げるものではなく,当該式典の進行に具体的にどの程度の支障や混乱をもたらしたかの客観的な評価が困難なものであった。
 (2) 処分の加重の理由とされた過去の懲戒処分の対象は,いずれも上記と同様の不起立であって,積極的に式典の進行を妨害する内容の非違行為は含まれておらず,いまだ過去2年度の3回の卒業式等に係るものにとどまり,今回の不起立の前後における態度において特に処分の加重を根拠付けるべき事情もうかがわれない。
 (3) 上記方針の下に,上記教育委員会の通達を踏まえて毎年度2回以上の卒業式や入学式等の式典のたびに不起立を理由とする懲戒処分が累積して加重されると短期間で反復継続的に不利益が拡大していくこととなる状況にあった。
2 公立中学校の教員が,卒業式において国歌斉唱の際に国旗に向かって起立して斉唱することを命ずる旨の校長の職務命令に従わず起立しなかったことを理由に,教育委員会から,過去の懲戒処分の対象と同様の非違行為を再び行った場合には処分を加重するという方針の下に3月の停職処分を受けた場合において,上記不起立が当該教員の歴史観ないし世界観等に起因するもので,積極的な妨害等の作為ではなく,物理的に式次第の遂行を妨げるものではなく,当該式典の進行に具体的にどの程度の支障や混乱をもたらしたかの客観的な評価が困難なものであったとしても,次の(1)〜(3)など判示の事情の下では,上記停職処分は,裁量権の範囲を超え又はこれを濫用するものとして違法であるとはいえない。
 (1) 上記職務命令は,学校教育の目標や卒業式等の儀式的行事の意義,在り方等を定めた関係法令等の諸規定の趣旨に沿って,地方公務員の地位の性質及びその職務の公共性を踏まえ,生徒等への配慮を含め,教育上の行事にふさわしい秩序の確保とともに式典の円滑な進行を図るものであった。
 (2) 上記不起立は,当該式典における教員による職務命令違反として,式典の秩序や雰囲気を一定程度損なう作用をもたらし,式典に参列する生徒への影響も伴うものであった。
 (3) 処分の加重の理由とされた過去の懲戒処分等は,卒業式における校長による国旗の掲揚の妨害と引き降ろしなど積極的に式典や研修の進行を妨害する行為に係る処分2回及び不起立に係る処分2回を含む懲戒処分5回,国旗や国歌に係る対応につき校長を批判する内容の文書の生徒への配布等に係る文書訓告2回であった。
(1につき補足意見及び意見,2につき補足意見及び反対意見がある。)
参照法条
 (1,2につき)憲法15条2項,地方公務員法29条1項,地方公務員法30条,地方公務員法32条,学校教育法(平成19年法律第96号による改正前のもの)18条2号,学校教育法(平成19年法律第96号による改正前のもの)28条3項,学校教育法(平成19年法律第96号による改正前のもの)36条1号,国旗及び国歌に関する法律1条1項,国旗及び国歌に関する法律2条1項 (1につき)学校教育法(平成18年法律第80号による改正前のもの)73条,学校教育法(平成19年法律第96号による改正前のもの)42条1号,学校教育法(平成19年法律第96号による改正前のもの)43条,学校教育法施行規則(平成19年文部科学省令第5号による改正前のもの)73条の10,学校教育法施行規則(平成19年文部科学省令第40号による改正前のもの)57条の2,盲学校,聾学校及び養護学校高等部学習指導要領(平成11年文部省告示第62号。平成19年文部科学省告示第46号による改正前のもの)第4章,高等学校学習指導要領(平成11年文部省告示第58号。平成21年文部科学省告示第38号による特例の適用前のもの)第4章第2C(1),高等学校学習指導要領(平成11年文部省告示第58号。平成21年文部科学省告示第38号による特例の適用前のもの)第3の3 (2につき)学校教育法(平成19年法律第96号による改正前のもの)38条,学校教育法施行規則(平成19年文部科学省令第40号による改正前のもの)54条の2,中学校学習指導要領(平成10年文部省告示第176号。平成20年文部科学省告示第99号による特例の適用前のもの)第4章第2C(1),中学校学習指導要領(平成10年文部省告示第176号。平成20年文部科学省告示第99号による特例の適用前のもの)第3の3 
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