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最高裁判所判例集

事件番号

 平成29(受)990

事件名

 接見妨害等国家賠償請求事件

裁判年月日

 平成30年10月25日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第72巻5号940頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

 平成28(ネ)140

原審裁判年月日

 平成29年3月7日

判示事項

 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律79条1項2号に該当するとして保護室に収容されている未決拘禁者との面会の申出が弁護人又は弁護人となろうとする者からあった場合に,その申出があった事実を未決拘禁者に告げないまま,保護室に収容中であることを理由として面会を許さない刑事施設の長の措置が国家賠償法1条1項の適用上違法となる場合

裁判要旨

 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律79条1項2号に該当するとして保護室に収容されている未決拘禁者との面会の申出が弁護人又は弁護人となろうとする者からあった場合に,その申出があった事実を未決拘禁者に告げないまま,保護室に収容中であることを理由として面会を許さない刑事施設の長の措置は,未決拘禁者が精神的に著しく不安定であることなどにより同事実を告げられても依然として同号に該当することとなることが明らかであるといえる特段の事情がない限り,未決拘禁者及び弁護人等の接見交通権を侵害するものとして,国家賠償法1条1項の適用上違法となる。
(補足意見がある。)

参照法条

 刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律79条1項2号,刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律79条4項,刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律115条,刑訴法39条1項,国家賠償法1条1項

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