裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成13(行ウ)2
- 事件名
怠る事実の違法確認事件
- 裁判年月日
平成15年10月21日
- 裁判所名
岡山地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
ダムの塵芥処理工事の指名競争入札において談合が行われた結果,町は,森林組合との間で不当に高額な代金で工事請負契約を締結し,前記談合がなければ形成されたであろう正当な代金額との差額相当の損害を被ったにもかかわらず,前記森林組合に対して損害賠償請求権の行使を怠っているとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項3号に基づき,町長に対してされた前記怠る事実の違法確認請求が,認容された事例
- 裁判要旨
ダムの塵芥処理工事の指名競争入札において談合が行われた結果,町は,森林組合との間で不当に高額な代金で工事請負契約を締結し,前記談合がなければ形成されたであろう正当な代金額との差額相当の損害を被ったにもかかわらず,前記森林組合に対して損害賠償請求権の行使を怠っているとして,地方自治法(平成14年法律第4号による改正前)242条の2第1項3号に基づき,町長に対してされた前記怠る事実の違法確認請求につき,前記請負契約における工事代金の決定は,形式的には一般競争入札の体裁をとって,前記組合以外の森林組合に見積書を提出させ,見積金額が低額であった前記組合に落札させているが,実質的には,同組合が,町と意を通じて,他の森林組合に見積りを依頼し,入札額について一定額を上回るよう依頼したものであり,前記組合が作成した見積書は,適正な工事価格の検討を経ることなく金額が決められ,帳尻を合わせるために作成されたものにすぎないことが認められるから,前記請負契約は,不正な談合行為により締結されたものであって,その結果,町は適正価格との差額相当の損害を被ったとして,前記請求を認容した事例
- 全文