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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成9(行ウ)125

事件名

 相続税更正処分等取消請求事件

裁判年月日

 平成14年7月11日

裁判所名

 東京地方裁判所

分野

 行政

判示事項

 税務署長がした相続税の更正処分に対し,租税特別措置法(平成6年法律第22号による改正前)69条の3の小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例を適用しなかったことが違法であるなどとしてされた取消請求が,一部認容された事例

裁判要旨

 税務署長がした相続税の更正処分に対し,租税特別措置法(平成6年法律第22号による改正前)69条の3の小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例を適用しなかったことが違法であるなどとしてされた取消請求につき,相続開始時に事業が一時中止されていても再開が確実に予定されている場合には,同条所定の事業の用に供されていた土地に含まれると解されるところ,被相続人は相続の開始前に不動産貸付業を行っており,相続開始時においては事業を一時中断していたものの,建物の建て替えが完了すれば再び事業を再開することが確実であったと認められるから,実体的には前記特例の要件を充たしているとした上,相続人が取消請求に係る土地につき前記特例を適用せずに申告を行っているとしても,課税当局が事業の一時中断の場合に前記特例の要件を充足しないとの内部的規範を確立し外部にも示していたような場合には無理からぬところがあり,同条4項にいう「やむを得ない事情がある」というべきであるから,前記特例を適用すべきであるとして,前記請求を一部認容した事例

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