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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成13(行コ)37

事件名

 課税処分取消請求控訴事件(原審 東京地方裁判所平成11年(行ウ)第220号)

裁判年月日

 平成13年5月16日

裁判所名

 東京高等裁判所

分野

 行政

判示事項

 特別土地保有税の課税標準額及び税額並びに不申告加算金額の各決定処分に対して,前記課税対象とされた土地の取得目的は恒久的な利用に供される建物の敷地の用に供することであるから,実質的にみて特別土地保有税を課すべき理由はなく,前記各処分は権利濫用であるなどとしてした同各処分の取消請求が,棄却された事例

裁判要旨

 特別土地保有税の課税標準額及び税額並びに不申告加算金額の各決定処分に対して,前記課税対象とされた土地の取得目的は恒久的な利用に供される建物の敷地の用に供することであるから,実質的にみて特別土地保有税を課すべき理由はなく,前記各処分は権利濫用であるなどとしてした同各処分の取消請求につき,地方税法は同法(平成10年法律第27号による改正前)603条の2第1項により,当事者の申請に基づく納税義務の免除制度を設けて有効利用される土地には特別土地保有税を課さないようにし,これによって投機的取引の抑制と土地の有効利用との調和を図っているものと考えられるから,建物の建築を目的に土地を取得したことを理由として,特別土地保有税が課されるべきでないと考えるのであれば,前記納税義務の免除認定の申請をするほかないが,地方税法が定める申請期限までに前記納税義務の免除認定の申請を行わなかったことにより既に納税義務の免除認定を受けられなくなっているにもかかわらず,この申請の理由となるべき事由と同一の事由を理由として前記各処分が権利濫用であると主張することは前記各処分の権利の濫用を基礎付ける事由の主張に該当せず,また前記各処分は法の規定に従って適法にされているから,失当であるなどとして,前記請求を棄却した事例

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