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行政事件 裁判例集

事件番号

 平成16(行ウ)422等

事件名

 所得税更正処分取消

裁判年月日

 平成17年11月4日

裁判所名

 東京地方裁判所

分野

 行政

判示事項

 1 平成15年法律第8号による改正前の租税特別措置法41条1項1号,租税特別措置法施行令26条7項6号所定の借入金の意義 2 土地を取得する資金に充てた借入金が,平成15年法律第8号による改正前の租税特別措置法41条1項1号,租税特別措置法施行令26条7項6号所定の借入金に該当せず,住宅借入金等特別控除の対象とならないとしてされた所得税の更正及び過少申告加算税賦課決定が,適法とされた事例

裁判要旨

 1 平成15年法律第8号による改正前の租税特別措置法41条1項1号,租税特別措置法施行令26条7項6号所定の新築をした居住用家屋の敷地の用に供する土地等をその新築の日前2年以内に取得した場合における当該土地等の取得に要する資金に充てるための借入金とは,必ずしも,建物の取得に要する資金に充てるための借入金等と,同一機会に同一の借入れとしてされる必要性はないものの,当該建物を取得する目的で取得することとなった土地等の資金に充てるために借り入れた借入金であるということが必要である。 2 土地を取得する資金に充てた借入金が,平成15年法律第8号による改正前の租税特別措置法41条1項1号,租税特別措置法施行令26条7項6号所定の敷地の用に供する土地等をその新築の日前2年以内に取得した場合における当該土地等の取得に要する資金に充てるための借入金に該当せず,住宅借入金等特別控除の対象とならないとしてされた所得税の更正及び過少申告加算税賦課決定につき,同法41条1項1号,同施行令26条7項6号所定の借入金は,必ずしも,新築をした居住用家屋の取得に要する資金に充てるための借入金等と同一機会に同一の借入れとしてされる必要性はないものの,当該建物を取得する目的で取得することとなった土地等の取得の資金に充てるために借り入れた借入金であることが必要であるとした上で,前記土地を取得する資金に充てた借入金が,前記土地の取得時に前記土地上にあった既存住宅を取得する資金に充てた借入金と一体として借り入れられたものであり,その後当該既存住宅が取り壊され,新築された建物が居住の用に供されているところ,前記土地を取得する資金に充てた借入金は,既に,当該既存住宅に係る所得税額の特別控除の適用において控除の対象とされているのであって,前記土地は当該既存住宅とともに取得されたものであり,新築された建物とともに取得された同建物の敷地の用に供するものであるという余地はなく,よって,前記土地を取得する資金に充てた借入金は,同法41条1項1号,同施行令26条7項6号所定の借入金には該当しないとして,前記各処分を適法とした事例

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