裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成18(行ウ)439
- 事件名
過少申告加算税賦課決定処分取消請求事件
- 裁判年月日
平成19年3月20日
- 裁判所名
東京地方裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
所得税の確定申告において勤務先の日本法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使益を一時所得として申告した者が,同権利行使益が給与所得に当たるとして増額更正とともにされた過少申告加算税賦課決定処分について,国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとしてした取消請求が,棄却された事例
- 裁判要旨
所得税の確定申告において勤務先の日本法人の親会社である外国法人から付与されたストックオプションの権利行使益を一時所得として申告した者が,同権利行使益が給与所得に当たるとして増額更正とともにされた過少申告加算税賦課決定処分について,国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとしてした取消請求につき,前記の者が前記確定申告書を提出したのは,課税庁が権利行使益の所得区分を給与所得とする課税上の取扱いを所得税基本通達の改正により同通達に明記し,これを広く一般納税者等に対して公表することによって,この取扱いを納税者に周知し,これが定着するような措置を講じた時期から7か月余りが経過した後であるから,前記の措置を講じた時期以降における確定申告に際し,そのような課税上の取扱いを明確に認識しながら,前記通達改正前における課税上の取扱いを変更することを不服として,独自の判断に基づいて権利行使益を一時所得として申告したものというべきであって,前記の者が権利行使益を一時所得として確定申告をしたことは,その主観的な事情に基づくものというほかなく,真にその責めに帰することのできない客観的事情があるということはできず,過少申告加算税を賦課することが不当又は酷になるような事情があるということはできないから,前記の者が,前記確定申告において,権利行使益を一時所得として申告し,給与所得としては税額の計算の基礎としていなかったことについて,国税通則法65条4項にいう「正当な理由」があると認めることはできないとして,前記請求を棄却した事例
- 全文