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事件番号
 平成21(行ウ)256
事件名
 医薬品ネット販売の権利確認等請求事件
裁判年月日
 平成22年3月30日
裁判所名
 東京地方裁判所
分野
 行政
判示事項
 1 医薬品のインターネットによる通信販売を行う事業者らが,薬局開設者又は店舗販売業者が当該薬局又は店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による医薬品の販売又は授与を行う場合は第一類医薬品及び第二類医薬品の販売又は授与は行わない旨の規定並びに前記各医薬品の販売又は授与及び情報提供は有資格者の対面により行う旨の規定を薬事法施行規則に加える改正省令が違法であるとしてした,前記各医薬品を郵便等により販売することができる地位にあることの確認を求める訴えが,適法とされた事例
2 薬局開設者又は店舗販売業者が当該薬局又は店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による医薬品の販売又は授与を行う場合は第一類医薬品,第二類医薬品の販売又は授与は行わない旨の規定並びに前記各医薬品の販売又は授与及び情報提供は有資格者の対面により行う旨の規定を薬事法施行規則に設ける改正省令と憲法22条1項
裁判要旨
 1 業者が当該薬局又は店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による医薬品の販売又は授与を行う場合は第一類医薬品及び第二類医薬品の販売又は授与は行わない旨の規定並びに前記各医薬品の販売又は授与及び情報提供は有資格者の対面により行う旨の規定を薬事法施行規則に加える改正省令が違法であるとしてした,前記各医薬品を郵便等により販売することができる地位にあることの確認を求める訴えにつき,前記事業者らは前記改正省令の施行により前記各医薬品をインターネットにより販売することができなくなったのであり,この規制は営業の自由に係る事業者の権利の制限であって,その権利の性質等に鑑みると,前記改正省令に行政処分性が認められない以上,前記改正省令による規制をめぐる法的な紛争の解決のために有効かつ適切な手段として,確認の利益を肯定すべきであり,また,単に抽象的一般的な省令の適法性及び憲法適合性の確認を求めるのではなく,省令の個別的な運用対象とされる具体的な法的地位の確認を求めるものである以上,この訴えの法律上の争訟性についても肯定することができるとして,前記訴えを適法とした事例
2 薬局開設者又は店舗販売業者が当該薬局又は店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による医薬品の販売又は授与を行う場合は第一類医薬品,第二類医薬品の販売又は授与は行わない旨の規定並びに前記各医薬品の販売又は授与及び情報提供は有資格者の対面により行う旨の規定を薬事法施行規則に設ける改正省令につき,規制措置が憲法22条1項にいう公共の福祉のために要求されるものとして是認されるかどうかは,これを一律に論ずることができず,具体的な規制措置について,規制の目的,必要性,内容,これによって制限される営業の自由の性質,内容及び制限の程度を検討し,これらを比較考量した上で慎重に決定されなければならないとした上で,前記改正省令に係る規制には,一般用医薬品の適切な選択及び適正な使用を確保し,一般用医薬品の副作用による健康被害を防止するという規制目的を達成するための規制手段としての必要性と合理性を認めることができ,医薬品の副作用及び情報通信技術等をめぐる本邦の現状下において,営業活動の態様に対するより緩やかな制限を内容とする規制手段によっては前記の規制目的を十分に達成することができないと認められる以上,前記規制は,職業活動の内容及び態様に関する規制として,あるいは狭義における職業選択の自由そのものに制約を課する規制に準じて,広狭のいずれかに解するかにかかわらず,立法機関の合理的裁量の範囲を超えるものではないというべきであるから,憲法22条1項に違反するとはいえない。
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