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裁判所トップページ > 各地の裁判所 > 名古屋地方裁判所 > 名古屋地方裁判所について > 名古屋地方裁判所長


名古屋地方裁判所長

伊藤 納(いとうおさむ)

(昭和28年7月10日生)

法を身近に

 皆さん,こんにちは。今日10月1日は,「法の日」です。

●法の日とは
 法の日は,法を身近に感じていただきたいとの趣旨で設けられているものです。愛知県内でも,裁判所,検察庁,法務局,弁護士会による行事等,各種取組が今年も行われます。法についての理解を深めるきっかけにしていただければ幸いです。
 この「法の日」の定められた経緯は,昨年の挨拶「法の日に寄せて」(こちら(PDF:111KB))をご覧いただきたいと思います。
 「法を身近に」ということで,まず思い浮かべていただくのが裁判員裁判であるとしたら,大変ありがたいことです。裁判員制度は,市民のご理解によって支えられており,今後,裁判員裁判の経験者が増えるにつれ,ますます裁判所が身近な存在になっていくことを願っています。

●トラブルに巻き込まれたら
 多くの方々は,裁判所に対して,余り近付きたくないところというイメージを持っているかもしれません。
 私たちは,日頃,平穏な暮らしを願っていると思いますが,突然,何かの拍子にトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。そのような場合に,誠実に話し合えば解決できるだろうと思っていても,うまく話し合いが進まないこともあります。相手の言っていることが一方的な言い分に思えて不安になることや,途中で感情的にもつれてしまうこともあると思います。
 そのような場合に,例えば,法律的にはどうなるんだろうか,公平な立場で話し合いの間に入ってくれる存在があるといいな,しかも秘密を守って欲しいし,かといって高い費用では困る,などと思われるのではないでしょうか。

●「民事調停」とは
 法律を踏まえ,第三者を交えて話し合いでの解決を,安い費用で可能にするのが「民事調停」です。ここでいう「民事」とは,私たちの普段の生活のなかで起こる法律上の争いのことをいいます。「民事調停」の手続きはトラブルを抱えた人からの申立てにより,裁判所で行いますが,非公開の話し合いで解決しようというものですから,いわゆる裁判というわけではありません。
 トラブルを解決するために,この「民事調停」は役に立つ良い制度だと思うのですが,ご存じない方が多く,余り活用されていないのが実情です。そこで,多くの方々に活用してもらうためにも,広く「民事調停」の制度を周知することが必要と考えています。

●より広い活用のために
 先日開催した地方裁判所委員会で,「民事調停の活用について」を取り上げました。そこでは,分かりやすく効率的な広報活動が大事である,特に,トラブルを抱えて困っている人たちから相談を受けるような立場の人たちを重点に広報をしたらどうか,説明もより理解しやすい馴染みのある分かりやすい表現を心がけたらどうかなどの意見が出されました。
 このようなご意見も踏まえ,国民の期待に応え,より身近な裁判所に向けて努力してまいりますので,今後ともよろしくお願いします。

平成29年10月1日
 
 
 
 

裁判員制度施行8周年を迎えて

 皆さん,こんにちは。今日,5月21日は,裁判員制度施行8周年の記念日です。
 振り返りますと,名古屋での裁判員裁判は,その年の10月初旬に公判が開かれた事件が第1号事件でした。それ以来,今年の4月末日までのほぼ8年間,名古屋地裁本庁及び岡崎支部で,約600の事件の審理,判決がありました。そのために,合計約3300人の裁判員,約1000人の補充裁判員が職務に就かれました。
 裁判員候補者の数でいうと,合計14万5800人の方々が候補者名簿に登載され,そのうち約1万6000人が裁判所に出頭されて選任手続を受けられました(統計数値は,概数です。)。

 このような実績は,それ自体,裁判員制度の定着の様子を示しているものと思います。事件によっては,審理や評議が長期間にわたるものもありましたが,皆様の御理解,御協力によって,裁判員制度は,概ね安定して運用されています。その一方で,最近は,裁判員候補者の方の辞退率の上昇,選任手続期日への出頭率の低下などの課題が指摘されており,その背景として,国民の裁判員制度への関心や参加意欲が低下していないか,ということが考えられています。

 そこで,名古屋地裁の地方裁判所委員会では,2回にわたり,裁判員制度をテーマとして取り上げ,上記の指摘があるなかで,国民の司法参加をより広く,より実質的なものにしていくためには,裁判所としてどのようなことが考えられるか,ということを委員の方にお聞きしました。
 そもそも,「地方裁判所委員会」とは,平成12年頃から始まった司法制度改革の議論の中で,地方裁判所の運営に一般の国民の方々の良識を反映させることが必要であるとされて,各地方裁判所に設立され,様々な分野で活躍されている方々に委嘱して委員として御参加いただいているものです。名古屋地裁では年に2回開催しており,過去の議事概要はこのホームページに掲示しています。

 裁判員制度の施行前は,制度周知のために,裁判所から企業等を訪問して御理解,御協力をお願いする活動もしましたが,施行後は,個々の事件の審理,評議に取り組むことに加えて,判決後の記者会見や裁判員経験者の意見交換会を通じた広報に重点を置いてきました。また,個別に要望があった場合に,裁判員経験者の属する企業等に裁判官が赴き,同僚の方々とともに座談会を催すなど,地道な活動が重要であると考えて取り組んできました。

 委員会の席上で,裁判所からはこのような説明をし,また,希望する委員の方々にはあらかじめ裁判員裁判の傍聴をしていただきましたが,各委員からは非常に熱心に,かつ活発に意見が述べられました。高校生など若い世代に積極的に裁判員制度の意義を伝えていくのがより効果的ではないか,そのためには教育委員会に理解を求めることはどうか,企業の経営者が集まる会議などに,少し説明の時間をいただいて,裁判員制度の意義を理解していただいたらどうか,などの意見が出されました。

 より多くの国民の皆さんに,裁判員として呼ばれた時には,参加することが当たり前のように考えていただけるよう,今後も裁判員制度の定着を図っていきたいと思います。そのために,地方裁判所委員会での委員の方々からの声を生かしながら,地道な取組みを進めていきたいと思います。

平成29年5月21日
 
 
 
 

「実は身近な裁判所」

☆はじめに
 皆さん,こんにちは。新年度が始まるこの季節,いかがお過ごしでしょうか。
 街が桜の花で明るくなり,春の暖かな風に吹かれていると,心も浮き立ち,新たなことを始めてみたくなります。

☆「実は身近な裁判所」
 「実は身近な裁判所」。この言葉は,今年2月に開催された名古屋地裁の地方裁判所委員会での,ある委員の言葉です。「裁判所は,遠くハードルが高い存在のように見えていましたが,裁判員裁判の法廷傍聴をしたり,委員会に参加してみて,裁判所の印象が変わり,身近に感じるようになりました。改めて考えると,もともと裁判所は国民にとって大事な役割を果たしている,実は身近なものだったのかもしれないと思いました。」という感想です。

☆紛争の公平な解決
 裁判員制度の導入もあり,最近は裁判所は身近なものになりつつあると思いますが,まだまだ遠い存在と感じられる方も多いと思います。しかし,実は,身近なところで,裁判所が意識されることがあります。
 例えば,トラブルに巻き込まれて話合いをする際には,「もし裁判になったらどうなるだろうか。」と考えることもあろうかと思います。裁判を想定して話し合う中で,お互いが満足できる公平な結論に至ることも多いと思います。紛争の公平な解決のために,裁判所の存在自体が意味を持つということです。

☆身近な民事調停
 しかし,トラブルの当事者だけでは,なかなか話合いがうまく進まないことも多く,その場合は,実際に裁判所が頼りになります。トラブルの種類に応じて裁判所にはいろいろな解決手段のメニューがありますが,身近なトラブルの解決に相応しい手段としては,簡易裁判所の民事調停でしょう。
 民事訴訟では,法廷で公平な手続に従い,争点を絞って証拠を調べ,法律を適用して判決が下されます。一方,民事調停は,非公開での話合いが原則です。費用も安く済み,一般市民から選ばれた調停委員を交えて話し合い,法的な視点に加えて,関係のある他の事情も含めて,常識的で円満な解決を図ることができるものです。

☆おわりに
 裁判に関することは苦手と言われる方も多いのですが,思い切って裁判所に目を向けてみると,新たな発見があると思います。最近は,新聞やテレビで,裁判員裁判を含めて,裁判に関する報道が頻繁にされていますが,公平な解決とはどういうことかを考えるのに,よい機会になると思います。
 また,裁判所のホームページでは,様々な手続きを分かりやすく説明したものが,多く掲載されています。試しに,「ご存じですか?簡易裁判所の民事調停」でもう少し詳しい説明をご覧になってみませんか。
 あるいは,昨年もご案内しましたが,名古屋地裁の法廷傍聴へのご案内もお勧めですので一度ご覧になっていただければ幸いです。
 新たな一歩を踏み出されることにより,裁判所が実は身近なものと実感されるかもしれません。

平成29年4月3日

 

 

新年のご挨拶

■はじめに
 明けましておめでとうございます。皆様と共に今年が平穏な年となることを祈りたいと思います。
 今年も,名古屋地裁は,「国民にとって身近で分かりやすく,利用しやすく,頼りがいのある裁判所」を目指します。裁判所は,裁判員制度の導入もあって,最近は少し身近になってきたという声も聞かれます。ただ,裁判所がどんなところかということについては,一般の方々には分かりにくいようです。そこで,新年に当たり,裁判所を少しでも身近に感じていただければと思い,改めて裁判所がどんなところかをお伝えしたいと思います。

■「裁判をするところ」
 裁判所は,裁判をするところです。「裁判をするところ」,即ち,「裁判官が仕事をするところ」というイメージがあるかもしれません。確かに,裁判は,事件を担当する裁判官がその責任で法廷等の手続を進め,証拠に基づく判断すなわち裁判をします。この名古屋地裁のホームページにも,「担当裁判官一覧」というページがあり,裁判官の氏名が掲げられています。見ていただくと,そこには,「民事第1部」,刑事第2部,岡崎支部などと書かれています。

■民事部,刑事部とは
 世の中にはトラブルはいろいろありますが,人と人との間のトラブルに関しての裁判が民事事件に,犯罪に関する裁判が刑事事件になります。それぞれを担当する民事部と刑事部とがあります。法廷を傍聴されると分かりますが,裁判は1人で行う単独事件と,3人で行う合議事件とがあります。3人の裁判官に6人の裁判員が加わる裁判員裁判もあります。名古屋地裁は事件の種類も数も多いので,民事部は10か部,刑事部は6か部に分かれています。

■部の職員
 「担当裁判官一覧」にあるように,民事部の10か部,刑事部の6か部には,それぞれの部に裁判官がいますが,実際の裁判は,裁判官だけではできません。例えば,法廷を開くこと,期日を指定して当事者に来てもらうこと,必要な提出書面等を伝えて促すこと,証人等関係者との調整や応対など様々な仕事がありますが,中でも,法廷等での出来事を公式に記録しておくことは裁判の重要な事項です。そのために,各部には裁判所書記官と裁判所事務官がいます。裁判所書記官は,言葉の上では書記する人のように感じるかもしれませんが,裁判の運営に必要な研修を受けた重要な官職で,裁判を円滑に進めるための準備として必要な仕事や,裁判手続に関しての幅広い仕事をしています。事務官はその事務を補助する仕事をしています。このように,それぞれの部で裁判官,書記官,事務官などが一つのチームとして協力して裁判事務を担当しているのです。このほか,民事部,刑事部には,それぞれ,訟廷事務室というところがあり,事件の受付や完結した事件記録の管理などを一括して担当しています。

■本庁と支部
 名古屋には名古屋地裁の本庁がありますが,このほか,国民が利用しやすいように,尾張地方の一宮市と半田市,三河地方の岡崎市と豊橋市に支部があります。事件数により大きさが違いますが,それぞれの支部にも裁判官,書記官,事務官等がいます。
 職員数で言うと,名古屋の本庁には,合計で,裁判官90人,書記官・事務官等のその他の職員383人がいます。支部には合計49人の裁判官,その他の職員275人がいます(平成28年4月現在)

■簡易裁判所,家庭裁判所
 「担当裁判官一覧」には,「管内の簡易裁判所」の欄があります。簡易裁判所は,トラブルの金額が比較的小さい民事事件及び比較的軽微な処罰を求める刑事事件を取り扱います。裁判や調停で簡易迅速な解決を目指し,国民が利用しやすいように,多くの場所に設置されています。名古屋に名古屋簡易裁判所があり,地方裁判所の支部の所在地,すなわち,一宮市,半田市,岡崎市,豊橋市に簡易裁判所が置かれています。このほか,春日井市,瀬戸市,津島市,犬山市,安城市,豊田市,新城市に簡易裁判所が置かれています。
 なお,家庭裁判所は,家族間のトラブルや非行少年に関する審判などを取り扱います。名古屋に本庁があり,地裁の支部と同じところに家裁の支部もあります。詳しくは名古屋家庭裁判所のホームページをご覧ください。

■事務局
 このように,裁判官,書記官,事務官などがチームで仕事をして,よい裁判を行おうと努力していますが,そのような民事部,刑事部等のほかに,裁判所が国の機関として成り立っていくために,裁判を直接担当する部署以外にも,それを様々な形で支える仕事を担当する事務局があります。裁判部を支えるためには裁判のことをよく理解して仕事をする必要があるため,書記官の仕事を経験した人たちも働いています。組織としては,一般の会社等にもあるように,総務課,人事課,経理課,出納課に分かれています。
 なお,総務課の仕事には広報の窓口もあります。裁判傍聴等についてのご案内も行っておりますのでお気軽に総務課までお尋ねください。

■もっと知るには
 裁判所に興味を持っていただけたでしょうか。
 この名古屋地裁のホームページの中や,最高裁判所のホームページの中の裁判所の説明の部分をいろいろと巡ってみることをお勧めします。ビデオ「そこが知りたい!裁判所~裁判所の仕組みと役割~」リーフレット「裁判所ナビ」のように,裁判所の仕組みや役割または手続について分かりやすく説明したものもあります。あわせてご覧ください。
 実際の裁判に興味がある方には,法廷の傍聴をお勧めします。法廷傍聴については,昨年4月のご挨拶に詳しく書きましたので,それを読んでいただければと思います。
 今年1年も,引き続きよろしくお願いいたします。

平成29年1月6日

 

 

(過去のメッセージはこちら)

法の日に寄せて(平成28年10月1日) (PDF:111KB)

裁判員制度施行7周年を迎えて(平成28年5月21日) (PDF:107KB)

新年度を迎えて(平成28年4月1日) (PDF:96KB)

新年のご挨拶(平成28年1月4日)(PDF:86KB)

着任のご挨拶(平成27年12月18日)(PDF:89KB)

経歴

昭和54年  4月    東京地方裁判所判事補
昭和56年  4月    最高裁判所事務総局刑事局付
昭和58年  8月    東京地方裁判所判事補
昭和60年  8月    旭川地方・家庭裁判所判事補
昭和63年  4月    東京地方裁判所判事補
平成元年  4月    東京地方裁判所判事
平成  3年  8月    法務総合研究所(アジア極東犯罪防止研修所)教官
平成  7年  4月    最高裁判所事務総局刑事局第二課長
平成10年  9月    東京地方裁判所判事
平成12年  3月    司法研修所教官
平成16年  4月    名古屋高等裁判所判事
平成17年  4月    名古屋地方裁判所判事(部総括)
平成24年  4月    鹿児島地方・家庭裁判所長
平成25年  7月    岐阜地方・家庭裁判所長
平成27年12月    名古屋地方裁判所長