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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和29(あ)2424

事件名

 公文書毀棄

裁判年月日

 昭和32年1月29日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第11巻1号325頁

原審裁判所名

 福岡高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和29年5月28日

判示事項

 一 未完成の弁解録取書は刑法第二五八条の「公務所ノ用ニ供スル文書」にあたるか
二 公文書毀棄罪の成立する一事例

裁判要旨

 司法警察員が刑訴二〇三条に基き被疑者に対し被疑事実の要旨および弁護人を選任し得る旨を告げ、被疑者がこれに対する供述をしたので、その旨を記載した弁解録取書原本を執筆し、これを読み聞かせ誤の有無を問うたところ被疑者が黙秘したため、司法警察員がその旨の文言の一部を末尾に記載した場合においては、いまだ被疑者および司法警察員の署名押印がなくても、右弁解録取書は、刑法第二五八条にいわゆる「公務所ノ用ニ供スル文書」と解すべきである。

参照法条

 刑法258条,刑訴法203条,刑訴規則58条

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