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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和40(オ)1004

事件名

 損害賠償請求

裁判年月日

 昭和42年1月31日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 民集 第21巻1号61頁

原審裁判所名

 大阪高等裁判所

原審事件番号

 昭和39(ネ)1138

原審裁判年月日

 昭和40年5月18日

判示事項

 一 児童が道路上で遊ぶことについて親権者に監督上の過失がないとされた事例
二 子が重傷を受けた場合の父母の精神的苦痛について慰藉料請求が認められた事例

裁判要旨

 一 父母が子の戸外行動についてそのつど特別の具体的注意ないし監視をしないからといつて、右の子が小学校二年生の男児であること、平常より同児に対し道路上で遊ぶ際の車両等に対する一般的注意が父母によつて与えられていたことなど判示事情のもとでは、父母に親権者としての監督上の過失があつたものとはいえない。
二 満七年二月の男児が自動車事故によつて重傷を受け、通算約一一月にわたる入院、約一〇回に及ぶ手術等の加療の結果、両足切断は免れたが、現になお判示のような身体障害をのこしている等判示事情のもとで父母が被つた精神的苦痛は、右事故によつて同児の生命が侵害された場合に比し著しく劣るものでなく、父母は、右苦痛による慰藉料を請求することができる。

参照法条

 民法820条,民法722条2項,民法711条

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