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裁判官研修

 裁判官(判事,判事補及び簡易裁判所判事)には,裁判実務に関する知識,能力や幅広い教養,深い洞察力等が必要です。裁判官は,これらの修得のために,日々,職務を行いながら自己研さんに努めています。
 しかし,裁判官が多様で豊かな知識,能力等を身に付けていくためには,個々の裁判官の努力にゆだねるだけではなく,組織的な研修の機会を設けることも必要です。このような見地から,司法研修所では,裁判官の自己研さんを支援するために,年間を通して,各種の研修を実施しています。具体的には,新たな職務やポストに就いた際の職務導入研修,得意分野の形成や専門性の獲得・深化を支援するための裁判分野別研究会,法律分野そのものではない幅広いテーマを扱うなどして社会から期待される適正な裁判の実現を支援するための総合分野研究会,民間企業等で研修を行う派遣型研修などが挙げられます。

1. 職務導入研修

 裁判官に対して,任官時や,新たな職務又はポストに就いた際の職務への導入のための研修を実施しています。

(1)判事補に対する職務導入研修

 判事補については,裁判官としての基盤を固めるとともに,専門性修得の足がかりを持つことを目標として,自己研さんとOJTを基本とした主体的・自律的な成長を支援するための研修を実施しています。
 職務導入研修としては,判事補任官直後に,裁判官としての基本的な心構えや裁判実務に関する基礎的な知識等を修得してもらうための研修(新任判事補研修)を実施し,任官後2年程度経過した者に,基礎的な訴訟運営の在り方などを考えてもらうための研究会(判事補基礎研究会)を実施しています。
 判事補に対しては,このような職務導入研修のほかに,各種の分野別に研究会(裁判分野別研究会。2参照)を開催するなどして,主体的・自律的な成長を支援しています。

(2)判事に対する職務導入研修

 判事に任官した直後の者に,中堅裁判官としての役割を十分に果たすことができるように支援するための研究会(判事任官者実務研究会)を実施しています。
 また,新たに部総括裁判官や支部長になった者に対し,組織や人事の管理を中心テーマとする研究会(部総括裁判官研究会や支部長研究会)を実施しています。具体的には,マネジメントに関する講演や,裁判部,支部の運営についての議論等を行っています。

(3)簡易裁判所判事に対する職務導入研修

 新任簡易裁判所判事に対して,配属先の簡易裁判所などでの研修のほか,司法研修所において,職務導入研修として,初任者研修を実施しています。研修では,記録に基づく演習や訴訟指揮の演習などのほか,模擬裁判を行うなどして訴訟運営の在り方等を学びます。
 さらに,任官後2年程度経過した時点で,裁判実務や裁判官の在り方などを議論するための研究会(基礎研究会)を実施しています。
 なお,その後も,一定年数以上の経験を有する簡易裁判所判事を対象として,訴訟運営についての共同研究などを行う研究会(実務研究会)を開催し,簡易裁判所判事の自己研さんを支援しています。

2. 裁判分野別研究会

 裁判分野別に実施する研究会は,得意分野の形成・深化を支援するための研究会(基本分野研究会)と,専門性の獲得・深化を支援するための研究会(専門分野研究会)とに分けられます。

(1)基本分野研究会

 民事,刑事,家事,少年という基本的な分野について,その時々のニーズに応じたテーマを設定して,その分野を担当している裁判官などを対象とする研究会を実施しています。
 研究会では,裁判官による議論,有識者による講演,弁護士や検察官との訴訟運営の在り方についての意見交換など様々なカリキュラムが組まれています。
 また,裁判所書記官,家庭裁判所調査官と共同で研究を行うこともあります。

(2)専門分野研究会

 裁判所に持ち込まれる案件の内容は,近時,ますます多様化し,専門化してきています。こうした事態に適切に対応するために,裁判官は,多様性と高度の専門性を備えることが求められています。
 そこで,金融経済,医療,建築,ITのほか,刑事事件,行政・労働事件,知的財産権に関する事件等の専門的知見を要する分野に関する事件についても,各種の専門分野研究会を実施しています。
 専門家による講演,専門家と裁判官との座談会,専門性を備えた弁護士との訴訟運営の在り方についての意見交換など,様々なカリキュラムが組まれています。
 また,医療現場などに赴いて研修を行うこともあります。

3. 総合分野研究会

 法律分野そのものではなく,裁判と関わりのある社会や自然科学等に関し,認識や洞察を深めるなどして,社会から期待される適正な裁判の実現を支援しようとする研究会で,「裁判基盤研究会」,「知的基盤研究会」などがあります。
 裁判基盤研究会は裁判官の視野を広め,識見を高めることを目的として,裁判と社会との関わり,あるいは紛争の背景にある社会・経済構造等をテーマとして取り上げ,講演と意見交換等を実施する研究会です。
 パネルディスカッション,現地見学,講演等,バラエティに富んだカリキュラムを実施しています。これまでに取り上げたテーマは,例えば,人口減少社会,情報化社会等様々な分野に及んでいます。
 知的基盤研究会は,若手裁判官に物事をより深く考えることの重要性を再認識してもらい,それに向けた自己研さんの動機付けとしてもらうことを目的とする研究会です。

4. 派遣型研修

 一定の期間,民間企業等において,その業務に主体的に携わったり,体験したりするものです。経済の実情などについての理解を深めるとともに,裁判官としての視野を広げ,識見を高めることを目的としています。
 判事を対象とする民間企業短期研修,報道機関研修,判事補を対象とする民間企業長期研修,判事,判事補を対象とする知的財産権専門研修などがあります。
 現在,多くの民間企業や報道機関等の協力により,年間50人程度の裁判官を派遣するようになっています。