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津地方・津家庭裁判所長

津地方・家庭裁判所長 多見谷 寿 郎

津地方・家庭裁判所長

多見谷 寿 郎(たみや としろう)

生年月日 昭和33年2月25日

出身地 石川県

略歴

 昭和59年4月に大阪地方裁判所判事補として任官し,その後,東京地方家庭裁判所八王子支部,津地方家庭裁判所,長崎地方家庭裁判所厳原支部,東京地方裁判所,宮崎地方家庭裁判所・福岡高等裁判所宮崎支部職務代行,東京地方裁判所,名古屋高等裁判所と異動しました。近時の経歴は次のとおりです。
平成19年 2月 名古屋地方裁判所判事(部総括)
平成22年 4月 千葉地方裁判所判事(部総括)
平成26年 4月 東京高等裁判所判事
平成26年 8月 東京地方家庭裁判所立川支部判事(部総括)
平成27年10月 福岡高等裁判所那覇支部判事(支部長)
平成30年 7月10日 津地方家庭裁判所長

ごあいさつ

 このたび,津地方裁判所と津家庭裁判所の所長になりました多見谷寿郎(たみやとしろう)です。どうぞよろしくお願いいたします。
(調停制度について)
 さて,社会生活を送っているとトラブルはつきものです。例えば,店頭の価格表示で安いと思って買い物をして,帰ってみたらもっと高い金額を払っていた。取って返し店頭の価格表示を確認して,値段が違うのではないかと申し入れる。すぐに差額を返金する場合もあれば,返金も返品もしてくれず,ただ謝るだけという場合もあります。また,日照や騒音に代表される生活環境の問題もあります。でも,裁判所というと敷居が高い,なるべくなら行きたくないと思われる方も多いのではないでしょうか。
 そんなことはありません。民事(主に簡易裁判所)及び家事(家庭裁判所)の調停という制度があり,比較的安価な手数料で2名の社会経験豊かであったり,各種専門知識を持つ調停委員と裁判官1名による調停委員会が双方から事情と希望を聞きながら適切な合意による解決を図る制度があります。また,その前の段階で,調停なら家事か民事かなどを含めてどの制度を利用して問題を解決したらいいかの案内を受けることもできます。
 そうは言っても,実際に行ってみたら上から目線で冷たい扱いをされるんじゃないか。
 そんなことはありません。裁判所は,当事者間の公平を図る必要があることや,入口で何らかの申立てをしてもらわないと先に進めないという枠があるものの,より利用しやすくありたいと願っていますし,私を含め個々の職員も普通の人間です。ちなみに私は,石川県の田舎町で,お酒屋さんの次男坊として生まれ,中学生の時から酒の配達はもちろん,集金や角打ち客の応接をしていました。また,勉強もせずに三文小説を読み漁り,県立高校,立命館大学に合格したときも周囲からよく受かったなと誉められる始末です。司法試験合格,裁判官任官のときも勉強はしたものの同様に誉められ,裁判官としては,現場一筋で常に当事者と向き合って仕事をしてきました。
(成年後見制度について)
 また,所長として取り組みたい課題としては,まず第1に成年後見制度の利用促進があります。2025年には全ての団塊世代が75歳以上となるなど,高齢化は急速に進み,判断能力に問題が生じる例が数多く生じると承知しています。そうなると,預金の引出しや病院への入院等の日常生活に支障を来したり,虎の子の老後資金を費消してしまったり,場合によってはだまし取られたりしかねません。このような事態に対しては,日常生活の支援という福祉の手当てに加えて,成年後見制度の利用が必要になることがあります。各地の社会福祉協議会(社協)は,既に,日常生活自立支援事業として,そのような方の身上監護を福祉の観点から支援し,そのような中で,例えば,施設に入所するとか,自宅を処分するといった法律行為を行う必要がある場合に,成年後見制度への移行を検討するなどの活動をしています。
家庭裁判所としては,社協や市町,専門職団体と連携し,本人がメリットを実感できるように成年後見制度が利用しやすくなるような取組を一層幅広く積極的に推進したいと考えています。
(裁判員裁判について)
 平成31年5月には裁判員裁判10周年の節目を迎えます。近時,審理予定日数の増加傾向が裁判員の負担が重くなっている一因であると指摘されています。真の争点を見極めて絞り込み,いわゆるベストエビデンスを選択し,集中して証拠調べをし,速やかに判断することは,民事裁判を含めて適正迅速な裁判を実現する最善の方法です。それがきちんとできているか自省し,改善すべき点があれば改善し,結果として裁判員の負担が少しでも軽減されればと考えています。
(その他の事件について)
 民事裁判の審理期間も近年長期化しつつあります。事件が複雑困難化しているなどとの指摘もありますが,そのような変化に対応していくのが裁判所の役割です。正当な権利が侵害されて救済を求めている当事者の被害を適切な時期に回復できなければ,裁判所の職責を果たしたとはいえません。裁判員裁判について指摘したのと同様に初心に返って努力する必要があります。
 家事事件では,近年,婚姻費用の分担や子の監護に関する処分に関する調停事件が増加し,少年事件も件数自体は減少しているものの,個別には重く深い事件も少なくありません。裁判官を始め,関係する職員が問題点を共有して,適正な事件処理を図っていきます。
(最後に)
 私は,平成元年4月から4年3月まで津地家裁判事補として勤務しました。平成2年4月からは,初めて単独で民事訴訟を担当し,弁護士の皆さん,当事者の皆さんに鍛えていただき,裁判官として独り立ちさせていただいたと感謝しています。三重県の津々浦々に既に述べたような裁判を実現させることで,県民の皆さんに恩返しをしたいというのが私の願いです。ありがとうございました。