解雇の他に，雇用期間の定めがある場合（たとえば1年と定められている場合など），期間が終わったことを理由に雇用関係が終了したとされる場合（雇止め）があります。
　期間の定めのある雇用契約においても，期間の満了後，契約の更新が繰り返されているようなケースがあります。従業員が次も更新されるであろうと期待していたのに，更新されなかったような場合，更新されなかったことが違法であるとして争うことができるのでしょうか。
　労働契約法19条によれば，(1) 従業員の有期雇用が反復更新されて，期間の定めのない契約と実質的に異ならない状態になったと認められる場合，又は，(2) この場合には当たらないが，従業員が雇用の継続を期待することにつき合理性が認められる場合において，使用者による雇用契約の更新申込みの拒絶が，客観的に合理的な理由を欠き，社会通念上相当であると認められないときは，使用者は，従前の期間の定めのある雇用契約の内容である労働条件と同一の労働条件で更新申込みを承諾したものとみなされます。