事件記録、事件書類及び少年調査記録の特別保存の要望について

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1    事件記録、事件書類及び少年調査記録の特別保存について
   令和6年1月30日より新規則が施行され、これまでの「2項特別保存」から 名称を変え、「特別保存」として運用されることになりました。
   事件記録等の特別保存に関する規則では、裁判所の事件記録、事件書類及び少年調査記録(以下、併せて「記録等」といいます。)のうち、史料又は参考資料となるべきものは永久に保存する(特別保存)旨定められていますが(同規則第2条第4項、同第3条、同第4条)、史料又は参考資料となるべきものに当たる記録等については、どなたでも特別保存を要望することができます(同規則第7条)。


2    要望の対象事件
  特別保存の要望の対象は、最高裁判所に係属していた(いる)事件です。


3    特別保存の要望について
   最高裁判所長官が、一般の方々からの要望の有無にかかわらず、記録等を特別保存に付する認定を行う事件もありますが、要望があった場合には、要望の理由を十分に参酌し、選定委員会に意見を聴いて、特別保存に付するか否か認定を行います。

   特別保存に付する認定を行う事件
   ア   重要な憲法判断が示された事件
   イ   重要な判例となった裁判がされた事件など法令の解釈運用上特に参考になる判断が示された事件
   ウ   訴訟運営上特に参考となる審理方法により処理された事件
   エ   世相を反映した事件で史料的価値の高いもの
   オ   全国的に社会の耳目を集めた事件又は当該地方における特殊な意義を有する事件で特に重要なもの
   カ   民事及び家事の紛争、少年非行等に関する調査研究の重要な参考資料になる事件
   キ   少年保護事件の調査上特に参考になる調査を行った事件

   要望の有無にかかわらず特別保存に付する認定を行う事件
   以下の事件は、一般の方々からの要望の有無にかかわらず、裁判所において、特別保存に付する認定を行います。
   ア    「最高裁判所判例集」又は「最高裁判所裁判集」に判決等が掲載された事件
   イ    主要日刊紙(地域面を含む。)のうち、2紙以上に終局に関する記事が掲載された事件
   ウ    事件担当部から上記3アからキまでに該当するとして申出があった事件

    要望の受付期間
   事務手続の都合上、特別保存の要望は、要望をしようとする事件の保存期間が満了する日が属する年の10月末日までに行っていただきますよう御協力をお願いします。

    要望の方法
    特別保存の要望は、特別保存要望書に所定の事項を記入して提出してください。
    ア   要望をする事件の特定
     事件番号が判明している場合には、最高裁判所の事件番号(年度、符号、番)を記載してください。
(最高裁判所以外に係属していた事件についての要望は受け付けておりませんので、御注意ください。)
事件番号が判明していない場合には、事件に関する情報欄に、次の記載例のように判決があった日付や当事者名、事件名等の事件の特定に必要な情報を記載して事件を特定してください。事件の特定ができない場合は、特別保存の要望として受け付けることができませんので御注意ください。
(記載例)
       (ア) ○年○月○日に判決があった、原告○○、被告○○の損害賠償事件
       (イ) ○年○月○日の○○新聞朝刊に掲載された被告○○に対する(○○被害に関する)損害賠償事件
    イ   要望の理由
       特別保存の要望があった事件については、選定委員会が、要望の理由などを検討した上で、特別保存に付するか否かについての意見を具申し、最高裁判所長官において、この意見を踏まえて、特別保存に付するか否か認定します。なお、特別保存に付さない認定をしようとする場合には、最高裁判所に設置される「記録の保存の在り方に関する委員会」に意見を求めた上で認定を行います(事件記録等の特別保存に関する規則8条)。
要望をするに当たっては、当該事件が前記(特別保存に付する認定を行う事件)のどれに該当するか、及び、該当する理由を、できる範囲で具体的かつ分かりやすく記載してください。
   ウ   要望の提出先等
      事件記録及び第一審の判決は第一審の裁判所において、第二審の判決は第二審の裁判所において、最高裁判所の判決は最高裁判所においてそれぞれ保存されます。
      これらの特別保存を要望する場合は、第一審の裁判所の訟廷記録係宛てに特別保存要望書を提出してください。
      第一審の裁判所において当該事件記録等を特別保存に付すると認定された場合は、要望の有無に関わらず、高等裁判所の判決及び最高裁判所の判決についても特別保存に付する認定がされます。
      最高裁判所に特別保存要望書を提出する場合は、下記4に記載した最高裁判所裁判部第二訟廷事務室記録保存係宛てに、持参、郵送、ファクシミリのいずれかの方法で提出してください。   


4    特別保存の要望に関する窓口(照会先)
   要望の結果など特別保存に関する照会については、以下にお問い合わせください。

最高裁判所裁判部第二訟廷事務室記録保存係
(郵便番号 102-8651)
東京都千代田区隼町4番2号
電 話 03-4233-5198(特別保存要望窓口)
F A X 03-3262-1198(同上)

特別保存要望書(PDF:39KB)



【参考】 保存期間の延長の要望について

    「保存期間の延長」とは、「記録又は事件書類で特別の事由により保存期間満了の後も保存の必要があるものは、その事由のある間保存期間を延長しなければならない。」(事件記録等保存規程第9条)と定められているもので、当該事件に関係する特別の事由により、同事件の当事者や関係者などからの要望に基づいて、保存期間を延長するものです。

   保存期間を延長すべき事件の例
   ア   保存期間満了後に当該債務名義に係る債務の履行期が到来する事件 
   イ   再審又は和解無効確認等の事件が現に係属し、又は係属することが予想される事件
   ウ   その他の関連する事件が現に係属し、又は係属することが予想される事件

    要望の方法
    保存期間延長の要望は、保存期間延長要望書に所定の事項を記入して提出してください。
要望をする事件の記載は、その事件が係属していた裁判所及び事件番号(年度、符号、番号)を記載してください。
(最高裁判所以外に係属していた事件についての要望は受け付けておりませんので、御注意ください。)
事件番号が不明な場合には、事件に関する情報欄に、判決があった日付や当事者名、事件名等の事件の特定に必要な情報を記載してください。事件の特定ができない場合は、保存期間延長の要望として受け付けることができませんので御注意ください。
   最高裁判所が保存する記録等についての保存期間延長要望書は、以下の最高裁判所裁判部第二訟廷事務室記録保存係宛てに、持参、郵送、ファクシミリのいずれかの方法で提出してください。

最高裁判所裁判部第二訟廷事務室記録保存係
(郵便番号 102-8651)
東京都千代田区隼町4番2号
FAX 03-3262-1198(保存期間延長要望窓口)

保存期間延長要望書(PDF:38KB)