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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和43(オ)813

事件名

 約束手形金請求

裁判年月日

 昭和47年4月4日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 民集 第26巻3号373頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 昭和40(ネ)1265

原審裁判年月日

 昭和43年5月16日

判示事項

 一、双方代理により振り出された約束手形と振出完成の時期
二、民法一〇八条に違反して振り出された約束手形の第三取得者に対する本人の手形上の責任

裁判要旨

 一、約束手形の振出人の代理人と受取人の代表者とが同一人であつて、手形の振出につき双方代理行為が成立するときは、振出行為の完成を留保すべき特段の事情のないかぎり、振出人の代理人として法定の形式に従つて手形の作成をおえた時に振出行為が完成し、その後は受取人の代表者の資格において手形を所持するにいたるものと解すべきである。
二、民法一〇八条に違反して約束手形が振り出された場合において、右手形が第三者に裏書譲渡されたときは、右第三者に対しては、本人は、その手形が双方代理行為によつて振り出されたものであることについて第三者が悪意であつたことを主張・立証しないかぎり、振出人としての責任を免れない。

参照法条

 民法108条,手形法75条,手形法8条

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