裁判例結果詳細
高等裁判所 判例集
- 事件番号
昭和30(行ナ)20
- 事件名
最高裁判所裁判官国民審査の効力に対する異議事件
- 裁判年月日
昭和32年11月7日
- 裁判所名・部
東京高等裁判所 第四特別部
- 結果
棄却
- 高裁判例集登載巻・号・頁
第10巻9号500頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 判示事項
一、 最高裁判所裁判官国民審査性質
二、 最高裁判所裁判官国民審査法第二九条第三三条の「罷免を可としない投票」の意味
三、 同法第一五条所定の投票方式と投票の秘密
四、 投票所の設備による投票秘密侵犯
- 裁判要旨
一、 最高裁判所裁判官国民審査は一種の解職投票制度である。
二、 最高裁判所裁判官国民審査法第二九条第三三条に「罷免を可としない投票」というのは、罷免を可とする投票でない投票を意味するもので、信任投票の意味を有するものではない。
三、 同法第一五条所定の投票の方式によればつねに投票の秘密が侵されるとはいえない。
四、 投票者が投票所の設備にしたがつてすなおに行動して投票した場合に、投票の内容が他人から推測を受けることを免れない場合には、投票の秘密は保護されているとは認めがたい。