裁判例結果詳細
行政事件 裁判例集
- 事件番号
平成1(行ス)2
- 事件名
行政処分執行停止申立却下決定に対する即時抗告申立事件
- 裁判年月日
平成元年8月10日
- 裁判所名
大阪高等裁判所
- 分野
行政
- 判示事項
1 児童福祉法24条の保育所入所措置に期限を付した場合につき,同条は,市町村に対し,児童の保育に欠けるところがあると認めるときには,同条ただし書所定の事由がある場合を除き,保育所入所措置を採るべきことを義務付けているから,一律に児童の保育所入所措置に期限を付し,同期限の到来をもって保育所入所措置が当然に失効するものとすることは,法の趣旨に合致せず,前記入所措置は,期限の到来した時点でなお保育所入所措置を継続すべき児童については更新が予定されており,措置権者が保護者のした更新申請の受理を拒み,あるいは保護者に対しその保護する児童につきそれまで入所していた保育所からの退所を求めるなどの方法で保育所入所措置の期限の更新を拒絶する処分をしたときに初めてその効力が消滅するものと解するのが相当であるとした事例 2 市福祉事務所長が,児童福祉法24条の保育所入所措置に付した期間の満了に当たって,入所保育所を変更の上新たに入所措置をした場合につき,同措置は,直前の保育所入所措置の期限を更新するとともに,保育所入所措置の実施方法である入所保育所を変更する処分であって,同処分の効力が停止されれば,同処分に先行する保育所入所措置についての更新申請に対する処分がいまだされていない状態に復帰し,保育所入所措置に付された措置期間の満了後も当該児童を当初保育所で引き続き保育しなければならないこととなるから,当該児童の保護者は,前記入所保育所変更処分の執行停止を申し立てる法的利益を有するとした事例
- 裁判要旨
- 全文