英国最高裁判所のリード長官を招へいしました。

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リード長官と戸倉長官

英国最高裁判所のロバート・ジョン・リード長官は、11月26日から12月2日までの間、最高裁判所の招へいにより日本を訪問されました。日本と英国との裁判所の間には、深い交流を続けてきた長い歴史がありますが、英国最高裁判所長官が、最高裁判所を訪問されるのは初めてのことです。

リード長官は、最高裁判所、東京高等・地方裁判所、ビジネスコート(知的財産高等裁判所・東京地方裁判所中目黒庁舎)などを訪問され、日本の裁判所関係者らと精力的に交流されました。

英国最高裁長官の訪問

戸倉長官との会談では、裁判手続のデジタル化やそれに伴う諸課題などについて、和やかな雰囲気の下、活発な意見交換が行われました。

英国最高裁長官の訪問

英国最高裁長官の訪問

また、リード長官は、「英国の裁判所における口頭審理:過去・現在・未来」をテーマに講演されました。リード長官からは、英国の司法制度における口頭審理の意義等について、歴史的な経緯や将来への展望も含めて、大変示唆に富むお話をいただき、会場の聴講者との質疑応答も活発に行われました。この講演は、オンラインでも配信され、日本全国の多くの裁判官と裁判所職員が聴講しました。

英国最高裁長官の訪問

リード長官と最高裁判事らとの意見交換も行われました。リード長官と戸倉長官らは、最上級審における口頭弁論の在り方や司法府の役割など、様々な話題について、議論を交わすとともに、交流を深めました。

英国最高裁長官の訪問

※リード長官からコメントをいただきました。
“My visit to Japan as the guest of the Chief Justice was an invaluable opportunity to strengthen the relationship between our judiciaries and our countries. It was a valuable opportunity to share views and expertise on common issues affecting the law. I was very honoured to meet the Emperor. I am grateful to all those who were involved in supporting my visit, and those who took part in my busy programme of meetings and other activities.”
(訳:(戸倉)長官のお招きにより、日本を訪問させていただきましたが、それぞれの司法機関同士及び両国間の関係を強化するかけがえのない機会となりました。法に影響を与える共通の課題について意見及び専門的知見を交わす貴重な機会となったのです。大変光栄なことに、天皇陛下にも御引見いただきました。今回の訪日を支援してくれた関係者の皆様と、会談等の様々な企画に御参加いただいた皆様に感謝いたします。)

※戸倉長官のコメント
「リード長官の訪日は、「法の支配」を支えるために司法が果たすべき役割等について認識を共有し、今後の両国の司法の関係を一層発展させる大変意義深い機会となりました。リード長官の講演は、我が国の司法の将来を担う多くの若い裁判官等に大きな刺激と勇気を与えました。御多忙のなか、訪日していただいたリード長官に心からの感謝を申し上げます。」

※英国最高裁判所ウェブサイトの記事(英文)にも、戸倉長官及びリード長官のコメントが掲載されており、こちらから御覧いただけます。

※リード長官による御講演の内容は、こちらから御覧いただけます(英文、英国最高裁判所ウェブサイト)。