裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
昭和28(ネ)1169
- 事件名
損害賠償事件
- 裁判年月日
昭和29年7月19日
- 法廷名
東京高等裁判所
- 裁判種別
- 結果
- 判例集等巻・号・頁
第7巻12号1063頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
- 判示事項
国家賠償法第一条第一項の解釈およびこれにあたる事例
- 裁判要旨
一、 国家賠償法第一条第一項にいう「職務を行うについて」とは、その公務員の意図目的はともあれ、行為の外形において職務執行と認め得べきものであれば足り、当該事項について一般的に職務上その権限あるものについて、そのもつぱら外部に発現した現実の行為により、その事項についての権限の発動と見得るものは、ここにいう行為の外形ありとしてこれを職務の執行についてしたものというべきである。
二、 警察官が適法な職務執行の意思なく、もつぱら自己の利をはかる目的で警察官の職務執行をよそおい、通行人に対し不審尋問の上、所持品を証拠品名義で預り、連行の途中これを不法に領得するため、所持の拳銃で同人を射殺してその目的をとげたときは、その行為は国家賠償法第一条第一項にあたるものというべきである。
- 参照法条
- 全文