裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成11(行ウ)29
- 事件名
保険医療機関指定取消処分取消請求事件
- 裁判年月日
平成13年12月5日
- 法廷名
名古屋地方裁判所
- 裁判種別
- 結果
- 判例集等巻・号・頁
- 原審裁判所名
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
- 判示事項
病院が保険医療機関及び保険医療養担当規則(平成12年厚生省令第30号による改正前)2条の3に違反する診療報酬の請求を行っていたことを理由として,健康保険法(平成11年法律第87号による改正前)43条の12第3号に基づき知事がした前記病院の保険医療機関指定取消処分の取消請求が,棄却された事例
- 裁判要旨
病院が保険医療機関及び保険医療養担当規則(平成12年厚生省令第30号による改正前)2条の3に違反する診療報酬の請求を行っていたことを理由として,健康保険法(平成11年法律第87号による改正前)43条の12第3号に基づき知事がした前記病院の保険医療機関指定取消処分の取消請求につき,同法43条の12第3号の「請求ニ付不正アリタルトキ」とは,社会通念上,不正請求が医療機関自体の行為としてされたと評価できる場合をいい,「保険医療機関等及び保険医等の指導及び監査について」(平成7年保発第117号厚生省保険局長通知)別添2の監査要綱が保険医療機関の指定取消処分の基準として定める各要件は同号の要件を具体的に明らかにしたものであるから,その一つでも代表者について認められる場合は,同取消処分の適法性を基礎づけると解されるところ,前記診療報酬請求は不正請求であって,前記病院の開設者である医療法人の代表者である理事長の要請及び了承に基づき,前記病院の事務長の地位にあった者を実行行為者として行われたものであるから,同理事長が同要綱所定の保険医療機関の指定取消処分の要件の一つである故意に不正又は不当な診療報酬の請求を行ったものに該当し,また,前記取消請求に係る指定取消処分が他の医療機関に対する処分との関係で直ちに比例原則,平等原則に違反するとはいえず,前記知事が行った前記処分に裁量権の逸脱ないし濫用はないとして,前記請求を棄却した事例
- 参照法条
- 全文