裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成15(う)1277
- 事件名
住居侵入,常習累犯窃盗,窃盗被告事件
- 裁判年月日
平成15年10月29日
- 法廷名
大阪高等裁判所
- 裁判種別
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
第56巻4号5頁
- 原審裁判所名
大阪地方裁判所 岸和田支部
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
- 判示事項
1 常習性の発現として行われた複数の窃盗について,その最初の窃盗行為を基準とすれば常習累犯窃盗の要件に該当するが,その他の窃盗行為を基準とすればその要件に該当しない場合に常習累犯窃盗罪が成立する範囲
2 検察官が常習累犯窃盗の一罪に包括される複数の事実について,その一部を常習累犯窃盗の訴因で,他を住居侵入・窃盗又は住居侵入の訴因で個別に起訴した場合の処理
- 裁判要旨
1 常習性の発現として行われた複数の窃盗については,その最初の窃盗行為を基準として過去10年以内に3回以上6か月の懲役以上の刑の執行を受けたことがあれば,その他の窃盗行為を基準とすれば上記の要件に該当しない場合であっても,上記複数の窃盗が常習累犯窃盗の構成要件に該当する。
2 検察官が,常習累犯窃盗の一罪に包括される複数の住居侵入・窃盗及び金品窃取目的の住居侵入について,その一部を常習累犯窃盗の訴因で,他を住居侵入・窃盗又は住居侵入の訴因で個別に起訴した場合には,犯罪事実は各訴因ごとに認定すべきであるが,罪数判断に当たっては,これらを常習累犯窃盗の包括一罪として評価すべきである。
- 参照法条
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