裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成15(行ヒ)321
- 事件名
事業認可処分取消請求事件
- 裁判年月日
平成18年9月4日
- 法廷名
最高裁判所第二小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
集民 第221号5頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
平成14(行コ)234
- 原審裁判年月日
平成15年9月11日
- 判示事項
建設大臣が林業試験場の跡地を利用して設置される公園に関する都市計画を決定するに当たって上記試験場の樹木の保全のためには上記試験場の南門の位置に上記公園の南門を設けるのが望ましいという前提の下に南門と区道との接続部分として利用するため国有地ではなくこれに隣接する民有地を上記公園の区域に定めたことについて裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものということはできないとした原審の判断に違法があるとされた事例
- 裁判要旨
建設大臣が,林業試験場の跡地を利用して設置される公園に関する都市計画を決定するに当たって,上記試験場には貴重な樹木が多くその保全のためには上記試験場の南門の位置に上記公園の南門を設けるのが望ましいという前提の下に,南門と区道との接続部分として利用するため,上記試験場と区道とに挟まれた土地のうち,国家公務員宿舎の敷地として利用されている国有地ではなく,これに隣接する民有地を上記公園の区域に定めたことについて,南門の位置を変更し上記民有地ではなく上記国有地を上記公園の用地として利用することにより上記試験場の樹木に悪影響が生ずるか,悪影響が生ずるとしてこれを樹木の植え替えなどによって回避するのは困難であるかなど,建設大臣の判断が合理性を欠くものであるかどうかを判断するに足りる具体的な事実を確定することなく,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものということはできないとした原審の判断には,違法がある。
(補足意見がある。)
- 参照法条
旧都市計画法(昭和43年法律第100号による廃止前のもの)3条,都市計画法18条1項
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