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最高裁判所判例集

事件番号

 平成19(し)424

事件名

 証拠開示命令請求棄却決定に対する即時抗告決定に対する特別抗告事件

裁判年月日

 平成19年12月25日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第61巻9号895頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成19(く)558

原審裁判年月日

 平成19年11月8日

判示事項

 1 刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となる証拠は,検察官が現に保管している証拠に限られるか
2 取調警察官が犯罪捜査規範13条に基づき作成した備忘録は,刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となり得るか

裁判要旨

 1 刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となる証拠は,必ずしも検察官が現に保管している証拠に限られず,当該事件の捜査の過程で作成され,又は入手した書面等であって,公務員が職務上現に保管し,かつ,検察官において入手が容易なものを含む。
2 取調警察官が,犯罪捜査規範13条に基づき作成した備忘録であって,取調べの経過その他参考となるべき事項が記録され,捜査機関において保管されている書面は,当該事件の公判審理において,当該取調べ状況に関する証拠調べが行われる場合には,刑訴法316条の26第1項の証拠開示命令の対象となり得る。

参照法条

 (1,2につき)刑訴法316条の15第1項,刑訴法316条の20第1項,刑訴法316条の26第1項 (2につき)犯罪捜査規範13条

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