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最高裁判所判例集

事件番号

 平成19(受)733

事件名

 保険金請求事件

裁判年月日

 平成20年2月28日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 判決

結果

 破棄差戻

判例集等巻・号・頁

 集民 第227号371頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

 平成18(ネ)4726

原審裁判年月日

 平成19年1月31日

判示事項

 保険契約に適用される約款に基づく履行期が合意によって延期されたと認められ,保険金請求権の消滅時効の起算点がその翌日となるとされた事例

裁判要旨

 自家用自動車総合保険契約の被保険者が保険会社に対し車両保険金の支払を請求し,その保険契約に適用される約款に基づく履行期が到来した場合に,保険会社から被保険者に対し,その請求についてはなお調査中であり,調査に協力を求める旨記載した書面(協力依頼書)が送付され,その後,保険会社から被保険者に対し,調査への協力には感謝するが,請求には応じられない旨記載した書面(免責通知書)が送付されたなど判示の事実関係の下では,協力依頼書の送付行為は,上記約款に基づく履行期について調査結果が出るまで延期することを求めるものであり,被保険者は,調査に協力することにより,これに応じたものであって,上記保険金に係る請求権の履行期は,合意によって,免責通知書が被保険者に到達した日まで延期されたというべきであり,その消滅時効の起算点はその翌日となる。

参照法条

 商法663条,民法166条1項

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