裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成20(受)802
- 事件名
損害賠償請求事件
- 裁判年月日
平成21年7月16日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
判決
- 結果
破棄差戻
- 判例集等巻・号・頁
民集 第63巻6号1280頁
- 原審裁判所名
東京高等裁判所
- 原審事件番号
平成19(ネ)1420
- 原審裁判年月日
平成20年1月30日
- 判示事項
特定の種類の商品先物取引について差玉向かいを行っている商品取引員が,専門的な知識を有しない委託者との間で締結した商品先物取引委託契約上,委託者に対して負う説明義務及び通知義務
- 裁判要旨
特定の種類の商品先物取引について差玉向かいを行っている商品取引員が専門的な知識を有しない委託者との間で商品先物取引委託契約を締結した場合,商品取引員は,上記委託契約上,商品取引員が差玉向かいを行っている特定の種類の商品先物取引を受託する前に,委託者に対し,その取引について差玉向かいを行っていること及び差玉向かいは商品取引員と委託者との間に利益相反関係が生ずる可能性の高いものであることを十分に説明すべき義務を負い,委託者が上記の説明を受けた上で上記取引を委託したときにも,自己玉を建てる都度,その自己玉に対当する委託玉を建てた委託者に対し,その委託玉が商品取引員の自己玉と対当する結果となったことを通知する義務を負う。
※差玉向かい:板寄せ(商品取引所の立会において,同一限月の各商品につき,売付けと買付けの数量が合致したときに,そのときの値段を単一の約定値段とし,同数量の売付けと買付けについて売買約定を締結させる競争売買の方法)による取引について,商品の種類及び限月ごとに,委託に基づく売付けと買付けを集計し,売付けと買付けの数量に差がある場合に,この差の全部又は一定割合に対当する自己玉を建てることを繰り返す商品取引員の取引方法
※自己玉:商品取引員が自己の計算をもってする取引※委託玉:商品取引員が委託に基づいてする取引
- 参照法条
商法551条,商法552条2項,民法644条,民法645条,商品取引所法213条,商品取引所法214条9号,商品取引所法217条1項4号,商品取引所法施行規則103条2号,商品取引所法施行規則104条1項8号
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