裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成11(あ)1221
- 事件名
わいせつ物公然陳列被告事件
- 裁判年月日
平成13年7月16日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第55巻5号317頁
- 原審裁判所名
大阪高等裁判所
- 原審事件番号
平成9(う)1052
- 原審裁判年月日
平成11年8月26日
- 判示事項
1 わいせつな画像データを記憶,蔵置させたいわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクと刑法175条のわいせつ物
2 刑法175条にいうわいせつ物を「公然と陳列した」の意義
3 いわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクにわいせつな画像データを記憶,蔵置させる行為と刑法175条にいうわいせつ物の公然陳列
- 裁判要旨
1 わいせつな画像データを記憶,蔵置させたいわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクは,刑法175条が定めるわいせつ物に当たる。
2 刑法175条にいうわいせつ物を「公然と陳列した」とは,その物のわいせつな内容を不特定又は多数の者が認識できる状態に置くことをいい,わいせつな内容を特段の行為を要することなく直ちに認識できる状態にすることを要しない。
3 いわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクにわいせつな画像データを記憶,蔵置させ,不特定多数の会員が自己のパソコンを使用して,この画像データをダウンロードした上,画像表示ソフトを用いて画像を再生閲覧することが可能な状態に置くことは,刑法175条にいうわいせつ物を「公然と陳列した」ことに当たる。
- 参照法条
刑法175条
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