裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成15(し)42
- 事件名
司法警察員がした押収物の還付に関する処分に対する準抗告の決定に対する特別抗告事件
- 裁判年月日
平成15年6月30日
- 法廷名
最高裁判所第一小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
その他
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第57巻6号893頁
- 原審裁判所名
松山地方裁判所
- 原審事件番号
平成15(む)3
- 原審裁判年月日
平成15年2月12日
- 判示事項
1 捜査機関による押収処分を受けた者の還付請求権の有無
2 押収物の還付請求却下処分に対する準抗告に理由がある場合に準抗告裁判所がすべき裁判
- 裁判要旨
1 捜査機関による押収処分を受けた者は,刑訴法222条1項において準用する123条1項にいう「留置の必要がない」場合に当たることを理由として,当該捜査機関に対して押収物の還付を請求することができる。
2 捜査機関による押収処分を受けた者から,還付請求を却下した処分の取消しと自己への還付を求めて刑訴法430条2項の準抗告が申し立てられた場合において,押収物について留置の必要がないときは,申立人以外の者に還付することが相当である場合や,捜査機関に更に事実を調査させるなどして新たな処分をさせることが相当である場合を除き,準抗告裁判所は,原処分を取り消すとともに,捜査機関に対して押収物を申立人に還付するよう命ずる裁判をすべきである。
- 参照法条
刑訴法123条1項,刑訴法222条1項,刑訴法426条2項,刑訴法430条2項,刑訴法432条
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