裁判例結果詳細
最高裁判所判例集
- 事件番号
平成7(し)49
- 事件名
再審請求棄却決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件
- 裁判年月日
平成10年10月27日
- 法廷名
最高裁判所第三小法廷
- 裁判種別
決定
- 結果
棄却
- 判例集等巻・号・頁
刑集 第52巻7号363頁
- 原審裁判所名
福岡高等裁判所
- 原審事件番号
- 原審裁判年月日
平成7年3月28日
- 判示事項
一 確定判決が科刑上一罪として処断した一部の罪について無罪とすべき明らかな証拠を新たに発見した場合と刑訴法四三五条六号の再審事由
二 確定判決が詳しく認定判示した犯行の態様の一部に事実誤認のあることが明らかになった場合と刑訴法四三五条六号の再審事由
三 刑訴法四三五条六号の再審事由の存否を判断するに当たり確定判決が標目を挙示しなかった証拠及び再審請求後の審理において新たに得られた証拠を検討の対象にすることの可否
- 裁判要旨
一 確定判決が科刑上一罪として処断した一部の罪について無罪とすべき明らかな証拠を新たに発見した場合は、その罪が最も重い罪ではないときであっても、刑訴法四三五条六号の再審事由に該当する。
二 確定判決が詳しく認定判示した犯行の態様の一部に事実誤認のあることが判明した場合であっても、そのことにより罪となるべき事実の存在に合理的な疑いを生じさせない限り、刑訴法四三五条六号の再審事由には該当しない。
三 刑訴法四三五条六号の再審事由の存否を判断するため、新証拠と他の全証拠とを総合的に評価するに当たっては、確定判決が標目を挙示しなかったものであってもその審理中に提出されていた証拠、再審請求後の審理において新たに得られた他の証拠をも検討の対象にすることができる。
- 参照法条
刑訴法435条6号,刑法54条1項
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