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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和52(あ)1353

事件名

 傷害

裁判年月日

 昭和55年12月17日

法廷名

 最高裁判所第一小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第34巻7号672頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和52年6月14日

判示事項

 一 検察官の訴追裁量権の逸脱と公訴提起の効力
二 公訴の提訴を無効ならしめるような訴追裁量権の逸脱があるとはいえないとされた事例
三 刑訴法四一一条にあたらないとされた事例

裁判要旨

 一 検察官の訴追裁量権の逸脱が公訴の提起を無効ならしめる場合がありうるが、それはたとえば公訴の提起自体が職務犯罪を構成するような極限的な場合に限られる。
二 本件公訴提起が著しく不当であつたとする原審の認定判断(原判文参照)はただちに肯認することができず、まして、本件の事態が公訴提起の無効を結果するような極限的な場合にあたるとはいえない。
三 原判決が本件公訴を棄却したのは判決に影響を及ぼすべき法令違反であるが、本件事案のもとでは(判文参照)、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものとは認められない。

参照法条

 刑訴法1条,刑訴法248条,刑訴法411条1号,刑訴規則1条2項,検察庁法4条

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