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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和55(あ)1104

事件名

 公務執行妨害、傷害

裁判年月日

 昭和59年2月13日

法廷名

 最高裁判所第二小法廷

裁判種別

 決定

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第38巻3号295頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

判示事項

 歩行中の集団を停止させた警察官の行為が犯人検挙のための捜査活動として適法な職務執行にあたるとされた事例

裁判要旨

 集団の一員が、警備中の警察官に暴行を加えてその職務の執行を妨害するとともに傷害を負わせ、右集団にまぎれ込んだ場合において、右犯人を探索して検挙するため、歩行中の右集団を六、七分間にわたり停止させた本件警察官の行為は、当時、犯罪発生後間がなく、かつ、被害警察官が犯人の人相特徴を明確に記憶しているなど犯人検挙の可能性がきわめて高い状況にあり、また、集団が四散する直前で、犯人検挙のためには直ちに集団を停止させてその四散を防止する緊急の必要があり、しかも、その方法が停止を求めるための説得の手段の域にとどまるなどの本件事実関係(判文参照)のもとにおいては、犯人検挙のための捜査活動として適法な職務執行にあたる。

参照法条

 刑法95条1項,刑訴法197条1項,警察官職務執行法2条1項

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