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最高裁判所判例集

事件番号

 昭和55(あ)1284

事件名

 強盗致傷、国外移送略取、同移送、監禁

裁判年月日

 昭和58年12月13日

法廷名

 最高裁判所第三小法廷

裁判種別

 判決

結果

 棄却

判例集等巻・号・頁

 刑集 第37巻10号1581頁

原審裁判所名

 東京高等裁判所

原審事件番号

原審裁判年月日

 昭和55年6月10日

判示事項

 控訴審における謀議の認定手続に不意打ちの違法があるとされた事例

裁判要旨

 三月一二日から一四日までの謀議への関与を理由にハイジヤツクの共謀共同正犯として起訴された被告人につき、一三日及び一四日の謀議とりわけ一三日夜の第一次謀議への関与を重視してその刑責を肯定した第一審判決に対し、被告人のみが控訴を申し立てた事案において、右第一次謀議への関与の有無がハイジヤツクに関する謀議の成否の判断上とりわけ重要であるとの基本的認識に立つ控訴審が、一三日夜の被告人のアリバイの成立を認めながら、第一審判決が認定せず控訴審において被告人側が何らの防禦活動を行つていない一二日夜の謀議の存否を争点として顕在化させる措置をとることなく、率然として、第一次謀議の日を一二日夜であると認めてこれに対する被告人の関与を肯定した本件訴訟手続(判文参照)は、被告人に不意打ちを与え違法である。

参照法条

 刑法60条,刑訴法294条,刑訴法308条,刑訴法317条,刑訴法404条

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